「当直しまくってたら、とうとうiPhoneくんが病院を自宅認定してきて草」と題し、地図アプリ上で病院の場所が「自宅」と表示されているスクリーンショットがTwitterに投稿され、話題となりました。iPhone標準搭載の地図アプリ「マップ」で起こった事象ですが、リプライへ多くの共感の声が寄せられました。
「一時期スロットに行きまくってたら、地図アプリでその店が『職場』になってたことがあります(笑)」
「大学が自宅になってて、家が職場になってたことがある」
「わかる……私も週5~6夜勤していたとき、同じことになった……泣く」
「私も夜勤を月20日やってたら、こうなったことある……自宅とは……」
「お疲れ様です……本当に」
「すみません、笑ってしまったww」
なぜこんなことが起こってしまうのかというと、iPhoneには「利用頻度の高い場所」という機能があり、「位置情報サービス」をオンにしていると、GPSで取得した位置情報の履歴から滞在時間や滞在回数を分析し、「自宅」や「勤務先」を推定して勝手に表示するのです。Googleの地図アプリ「Google Map」にも、類似の機能が備わっています。
病院で医師として勤務するみそぎさんに、話を聞きました。
ーー勤務体系を教えてください。
「今回、地図アプリで『自宅』と表示された病院では、非常勤として週1.5~3日ほど宿直(夜間勤務)しています。また、別の病院で週4日、日中に常勤として勤務しており、そちらは地図アプリでは『職場』として表示されています」
ーー週4日常勤、週1.5~3日非常勤で働いていると、お休みは…
「…休みを取らない週の方が多いです…」
みそぎさんの多忙ぶりには頭が下がりますが、iPhoneは滞在しているのが日中なのか夜間なのかという時間帯も分析して、自宅と職場を判別していることがわかります。自分のアカウントで地図アプリを立ち上げたときしか表示されないとはいえ、スマートフォンに自分の行動履歴が逐一記録されているということを不安に思う方もいるかもしれません。
万が一、スマートフォンを紛失してしまったときや、会社貸与のスマートフォンを同僚に見られてしまったときなどには、個人情報漏洩のリスクにもなります。また、Google Mapに関してはパソコンでも利用できますが、Googleのアカウントに情報が紐づいているため、特に注意が必要です。もしも会社のパソコンなどで個人アカウントからGoogle Mapを開いてしまうと、同じく行動履歴などが閲覧できてしまう状況になりますので、パソコンを複数人で共有しているときには気を付けましょう。
自分のスマートフォンの登録状況は、iPhoneの場合、「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「位置情報サービス」>「システムサービス」と選択してから、「利用頻度の高い場所」で確認できます。「履歴を消去」を選択すると、これまでの履歴を削除できますので、勝手に登録されている「自宅」や「職場」も削除されます。「利用頻度の高い場所」をオフにすると、今後は記録されません。