九州を拠点に展開するファミリーレストラン『ジョイフル』。東北や関西、日本全国幅広く出店していますが、誕生の地が大分県(本社所在地は大分県大分市)ということもあり九州での知名度は絶大です。
その人気ぶりたるや「九州のファミレスといえばジョイフル」「無限に割引チケットがたまる」などの“ジョイフルあるある”が生まれるほど。詳しい話を同社の広報担当・木下さんに話を聞いてみました。
ジョイフルが生まれたのは1976年のこと。当時は現在のようなファミリーレストランではなく、焼肉チェーン店「株式会社焼肉園」として創立されました。その3年後となる1979年には、ファミリーレストラン形態での1号店・萩原店がオープンしています。「当時は、ナイフとフォークを使用してハンバーグを食べる『ファミリーレストラン』という業態にお客様のニーズが変化しつつある時代でした。そのニーズを体感し、現在の業態への転換を決断しました」とのこと。
焼肉屋からファミリーレストランへの転換を果たしたジョイフル。はじまりが焼肉屋なだけあり“ハンバーグ”には特にこだわっており、「自社工場で作る牛肉100%のハンバーグは、ナイフで切るとあふれ出てくる肉汁が自慢」だそう。
メニューはもちろんのこと、出店する立地にもこだわっています。客が車でも気軽に来店できることを常に念頭に置いているため、ロードサイドの立地を大切にしているのだとか。また、都会や駅近くなどの便利なエリアだけではなくコンビニが出店していないエリアにも展開することで、近隣に住まう人たちの“集いの場を作る”という狙いがあります。
そういった思いは、店舗で発行している割引券「ジョイカフェチケット」にもあらわれています。ドリンクバーが割引になるアイテムで、会計時に来店人数分配布されるという太っ腹ぶり。
「チケットを使う・使わないにかかわらず必ず1枚お渡ししています。また、一時期は3枚つづりのチケットをお渡ししておりました。その場合、1枚使うと3枚もらえる計算となり自然と財布にたまっていったのではないでしょうか」(木下さん)
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出店エリアへのこだわりや、来店客へのサービスはすべて「住人の集いの場を作りたい」という思いがあるからこそ。そんな地元愛や高い密着度に人々も呼応したことで“ジョイフルあるある”が生まれたのかもしれません。
(取材・文=つちだ四郎)
◆株式会社ジョイフル
870-0141 大分県大分市三川新町一丁目1番45号
ジョイフル 公式サイト