神戸市西区の草むらでスーツケースに入った男児(6)の遺体が見つかり、祖母の女性(57)に対する監禁、傷害容疑できょうだい4人が逮捕された事件で、男児の遺体を遺棄したとして、兵庫県警が13日にも、4人を死体遺棄容疑で再逮捕する方針を固めたことが、捜査関係者への取材でわかった。
きょうだいは女性の実子で、 逮捕された長女A(34)、次男B(32)、次女C、三女D(いずれも30)。男児は長女の子どもで、女性を含め6人で生活していた。
捜査関係者によると、逮捕された女3人のうち一部が「(死亡した男児を入れるため)次男がスーツケースを用意するよう指示した」という趣旨の供述をしているという。
4人の逮捕容疑は、6月19日ごろ、男児の遺体をスーツケースに入れ、自宅から北へ約1キロ離れた草むらに遺棄した疑い。
男児の死因は「外傷性ショック」で、背中全体に多数の殴打痕があった。6月19日ごろに死亡したと推定されている(司法解剖結果による)。
この日の午後、 周辺を映した防犯カメラの映像に、きょうだい4人の姿が確認されている。このうち1人がシルバーのスーツケースを引いて歩いているという。男児らの自宅から鉄パイプとみられる棒が複数押収されている。
兵庫県警は今後、祖母に対する暴行と、男児の死亡の関連を調べる。
祖母は2023年3~6月ごろにかけて、自宅の押し入れで断続的に監禁され、6月19日ごろ背中を鉄パイプのようなもので殴られるなどして負傷した。
女性はその翌日の20日、きょうだい4人が外出したすきに逃げ出し、神戸市垂水区内で保護された。
捜査関係者によると、祖母と男児の負傷部位や負傷傾向が似通っており、きょうだいの一部から「次男の指示で母親を殴った」という趣旨の供述を得ているという。