JR西日本が、京阪神地区を運行する在来線の全車両（約2800両）に防犯カメラを2027年度末までに設置する。7月12日の社長定例会見で発表した。
2021（令和3）年、首都圏の京王線、小田急線列車内で襲撃事件が相次いだことを受け、犯罪抑止効果を向上させるための措置。
京阪神地区以外でも、新たに導入する全ての車両に整備するほか、特急車両は2024年度末までに既存の車両も含めて取り付けるという。
2023年6月末時点での整備率は、目標の50％に対して、京阪神地区の在来線が33%、新快速や関空・紀州路快速などが79%。特急車両については、「サンダーバード」など京阪神地区を発着する車両から順次整備しており、目標の70％に対して20%。
山陽・北陸新幹線では約97％の車両に設置済み。
JR西日本はこれまで、京阪神地区で駅間と走行距離が長い路線を運行する車両を中心に、2023年度末までの設置を目指してきた。
長谷川一明社長は、 2025年4月13日開幕予定の大阪・関西万博を踏まえ、「国内外から多くのお客様の関西への来訪が想定される。このため、大阪環状線（323系）電車については、2024年度 末までの整備完了を目指し、より安全・安心な万博アクセス輸送にも貢献していきたい」とコメントした。
