憧れのマイホームをいざ建てようとしたとき、まずどこに相談を持っていくか迷う人は多いだろう。自身と家族の希望をできるだけ実現させたいと思いつつも「本当にこんなことできるのかな?」「予算的に大丈夫なのか?」など不安になることも多いのでは。『エイジングハウス株式会社』(神戸市西区)では、そんな顧客の思いに寄り添う家づくりを大切にしている。代表取締役の沖浦剛さんに話を聞いた。
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同社は「建築家とつくる高性能デザイン住宅を手の届く価格で」をコンセプトに掲げ、注文住宅をメインで扱う。全国の建築家とコラボし、低コストながら耐震までも網羅する高機能かつデザイン性の高い住宅を提案している。
どんな施工主でもそうだと思うが、家の建築を発注してから完成するまでの間は相当気がかりだろう。そこで同社は自社開発したオリジナルの家作りアプリ「Iesite」を駆使する。あくまでも施工主の気持を第一に考えたいとの思いからだ。例えば壁紙の色を変えたい場合、要望を伝えるとすぐにアプリに反映されるのだそう。スマホでも閲覧できるので、出先でも建築中の我が家がどのような状況になっているのかしっかりと確認できる。オンラインチェックのため、紙資料が発生せず「打ち合わせのたびに印刷物が増えてしまう……」といった煩わしさからも解放される良さがあると中浦さんは話す。
また家づくりには数多くの情報が必要になるが、そうした情報をすべてデータで集約。注文住宅の業界では「言った、言わない」でトラブルになることが少なくないそうで、顧客との打ち合わせもすべて動画で撮ることによってトラブルを未然に防いでいる。
建売住宅であればできあがった家を見てから買うことができるが、注文住宅はこれまで平面図を見て決めなくてはいけない状態だった。同社ではアプリを通じてしっかりとイメージの共有をしていくため、実際にできあがった際に「想像以上の出来!」と客から声が上がることも多いのだそう。
そして、しっかりした品質の家づくりをしていくためにはある一定数以上の人材が必要になる。ただ、沖浦さんは経験者だけを集めて組織を作るわけではなく、家づくりに対してすごく前向きであるなど価値観を重視しながら、未経験者も多数採用している。知識を身に着けるために動画研修を活用しているが、これが今の若い世代と相性がいいという。従来ながらの研修だと時間かかってしまうところを、動画を1.5倍速で見てどんどん吸収していくような社員もいるという。
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