女子サッカーの世界一を決める「FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023」がいよいよ20日から開幕する。2011年大会以来、2度目の頂点を目指す日本女子代表・なでしこジャパンは、グループステージの初戦、22日にザンビア女子代表と対戦するが、なでしこジャパンOGがその一戦の注目ポイントをラジオで語った。また、直前で日本でのテレビ放送が決まったことに喜びの声をあげた。
14日に仙台で行われた壮行試合では、パナマ女子代表に5-0と完勝し、勢いをつけて本選に乗り込んだ、なでしこジャパン。女子サッカーを応援するラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)7月17日放送回には、現地観戦したリスナーから様々なメッセージが寄せられた。
「仙台駅では試合だけでなく、W杯の日程も宣伝されていて、(なでしこ熱が)日本で一番熱い場所に思えました。試合はゴール裏で観戦していましたが、いつもは敵として戦うサポーターが1つになって、1つのチームを応援するって、素晴らしいですね。すごい一体感で、いつもは聞こえる自分の声が聴こえなくなるくらいのサポーターの応援でした。選手たちの力となってW杯を戦ってもらえたら最高です。ひたむきに、笑顔のゴールへ、頑張れなでしこジャパン!」
「ユアスタ(ユアテックスタジアム仙台)に行ってまいりました! 天気もあいにくの雨模様でしたが、久しぶりのなでしこ戦の観戦、1万人を超えるスタンドは楽しかったです! 5得点をとり快勝でしたが、格下相手のため守備の機会が少なく、本番前の対戦相手としては、協会はもう少し考えたほうがいいかと……」
番組パーソナリティーを務める元なでしこジャパンDF川上直子氏は、今回の結果を称えつつ、初戦のザンビアを警戒。「W杯直前の親善試合で強豪・ドイツ女子代表を相手に3-2と勝っている。さらに、キャプテンのFWバーブラ・バンダ選手(23)の身体は筋肉が隆々のうえにむっちゃ速い! (日本は)どういうフォーメーションでいくかわからないが、(ザンビアの)あの映像を見たら、パナマに5-0で勝っても喜んでいられない。気を引き締めて初戦を戦わないといけない」と述べていた。ザンビア戦では、キャプテンでW杯優勝経験者のDF熊谷紗希選手を筆頭に、守備陣の頑張りがキーポイントになりそうだ。
今回の女子W杯では、ギリギリまで日本でのテレビ放映が決まらず、女子サッカー関係者やファン・サポーターをやきもきさせたが、13日にNHKが開幕戦と、なでしこジャパンのグループステージ3試合の放送が決まったと発表。土壇場で朗報が飛び込んできた。また、FIFAのデジタルプラットフォーム「FIFA+」では全試合のライブ配信に日本語実況が付くことも、FIFAが明らかにしている。
この一報に、川上氏も「よかった!」と安どすれば、同番組パーソナリティーの宮川陽香と寺田光も大感激。川上氏は、「選手も、せっかくの世界の大舞台で活躍するなか、いっぱいの人に見てほしかったと思う。応援してくれている家族や友だちなど、皆さんに頑張っている姿を届けられることで、選手はモチベーション高く大会に臨んでくれるはず」と、後輩の奮起に期待を寄せていた。
なでしこジャパンはグループステージでグループCに属し、22日午後4時からザンビアと、26日午後2時からコスタリカと、31日午後4時からスペインと、それぞれ対戦(※時間はいずれも日本時間)。ノックアウトステージ(決勝トーナメント、ラウンド16)に進める上位2チーム入りを目指す。