女子サッカー・なでしこリーグのINAC神戸レオネッサは5日、鈴木俊監督が今シーズン限りで退任することが決まったと発表した。
鈴木監督は神奈川県出身の45歳。現役時代はヴェルディ川崎(現、東京ヴェルディ)やサガン鳥栖などでプレー。2006年に現役引退後、07年から指導者としての道を歩み、13年から2シーズンは日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナの監督を担当。15年から2シーズンはベレーザのコーチを務め、17年にINAC神戸のヘッドコーチに就任。そして、18年から指揮官としてタクトを振るっていた。昨シーズンはリーグ戦、リーグカップ戦、皇后杯でいずれも2位。タイトル獲得をノルマとされていた今季だったが、リーグ戦では優勝したベレーザに勝点11差の3位、リーグカップでもベレーザの後塵を拝して準優勝に終わっていた。
鈴木監督はクラブを通じてコメントを発表。「INAC神戸は、なでしこリーグ内で唯一のプロサッカーチームですし、タイトルを獲得しなければならない立場のチーム。そのことを理解したうえで監督をさせていただきました。2018シーズンは3つ(リーグ戦、リーグカップ、皇后杯)のタイトルすべてで2 位でしたので、2019シーズンはリーグ戦のタイトルを獲れなければ辞めようと、覚悟を決めて臨みましたが、優勝からは程遠い成績で終了いたしました。この責任はすべて私にあります。クラブと話し合い、今シーズンの終了をもって退任させていただくことにいたしました。INAC神戸を日頃から応援していただいているファンやサポーターの皆様、ご支援いただいているスポンサー企業の皆様に対して、本当に申し訳なく思っております」と、リーグ戦の成績が退任の要因となったという。それでも、鈴木監督は「皇后杯終了までは指揮を執らせていただきますので、皆様へ恩返しできるチャンスが残されています。選手・チームを少しでもレベルアップさせ、全力で優勝を目指し、来年につながる試合をしようと思いますので、引き続きINAC神戸を応援していただきますよう、よろしくお願いいたします」と、カップ戦制覇を誓っていた。
なお、クラブは、「2020シーズンの監督は決まり次第、発表する」と述べている。