関西の夏本番を告げる天神祭(大阪市北区 大阪天満宮中心に24日・宵宮、25日・本宮)が始まった。宵宮の24日早朝、大阪市中心部を流れる堂島川での古式ゆかしい「鉾流神事(ほこながししんじ)」が執り行われた。
「鉾流神事」は、神童役の大阪市立西天満小6年・田川瑛都さん(12)と、大阪天満宮の神職が「斎船(いわいぶね)」に乗って漕ぎ出し、笛の音が流れる中、船から白木の神鉾(かみほこ)を浮かべて無病息災、国家安穏を祈願した。
神事に先立ち、大阪天満宮では厳かに宵宮祭が執り行われ、神童ら参列のもと、祭の無事を祈った。神童に選ばれると、天神祭まで家族とともに精進潔斎(けがれを絶ち、身を清める生活)して過ごさなければならない。
瑛都さんの両親は、「こちら(大阪市北区)に住んで10年、ようやくこの街に馴染んだような気がします。息子の凛々しい姿を誇らしく思いました」と話した。
25日の本宮では、午後に天満宮から西天満、淀屋橋(大阪市役所)界隈まで神輿が練り歩く「陸渡御(りくとぎょ・2022年に一部再開)」、夕方には堂島側から大川を船が行き交う「船渡御(ふなとぎよ)」と奉納花火が4年ぶりに行われる。