兵庫県に住む人を対象とした県立大学の入学料・授業料の無償化について、兵庫県の斎藤元彦知事は、21日、来年度＝令和6年度から段階的に導入し、令和８年度には学部・大学院共にすべての学年で導入すると明らかにした。
無償化の対象となるのは、兵庫県立大学と豊岡市の芸術文化観光専門職大学に入学する学生のうち、入学前の3年間、生計を維持する親とともに県内に住む学生。初年度となる令和6年度に高学年の在学生から段階的に実施し、令和8年度から完全実施となる。
具体的には令和6年度は4年生と、博士課程前期の２年生と 博士課程後期の3年生（いずれも最高学年）が対象となる。令和7年度には、2年生以上とすべての大学院生、そして令和8年度からはすべての学生が対象となる。学部生だけでなく、博士課程後期の学生までを無償化の対象とするのは全国で初めてだという。無償化に伴う支出は令和8年度までにおよそ22億4000万円を見積もっており、斎藤知事は、来年度（令和6年度）以降の予算編成の中で確保していくと話した。
この他、新しい制度が適用されない学生については、県独自の支援を継続し、県外からの学生については、入学金をこれまでの半額の28万2000円と、国立大学並みとする。
斎藤知事は、「経済的な不安なくしっかり学んでもらいたい。これがグローバルな人材育成につながる」とし、会見に同席した兵庫県立大学の高坂誠学長は「兵庫県の将来を担う人材を育成するため、学生ファーストで取り組んでいく」話した。兵庫県立大学では、来年度、学部と博士課程を合わせ約1000人が授業料無償化の対象となるという。
