「コンビニで水を買うのはあり? なし?」
かつてそんな論争で、水を買う事に関して“抵抗がない派”と“もったいない派”がおり、様々な意見が交錯していました。とはいえ、“抵抗がない派”の一部にはある種の「モヤモヤ」を感じながら購入している人も多いのではないでしょうか。その理由は「1リットルの水の価格」です。
あるコンビニのミネラルウォーターのおおよその値段は500ミリリットルが110円、1リットルが150円、2リットルが100円となっていました。ここで疑問が生まれます。なぜ2リットルの水の価格が一番安いのか、ということ。
普通に考えると、水の容量が上がればそのぶん価格は高くなりそうなもの。ですが1リットルが最も高く、続いて500ミリリットル、2リットルとなっているのです。
なぜこのような不自然な価格になっているのか。ローソンの広報に理由を聞ききました。
「近年コンビニはスーパーの代わりに利用される事が多く、売れ筋の商品については購入しやすいように設定されています。特に2リットルの水は需要が高くお求め頂きやすいよう “スーパーの実勢価格”に合わせています」(ローソン広報)
あるメーカーの希望小売価格は500ミリリットルが150円、1リットルが180円、2リットルが270円となっていました。コンビニで見られる不自然な水の価格は「2リットル水の需要が高い」「客が買いやすいようにスーパーの価格に合わせて販売している」という背景がありました。またローソンでは水だけでなく、卵などの食料品、日用品も同様にスーパーの実勢価格に合わせているそうです。
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定価のイメージが強かったコンビニですが、カスタマーニーズに合わせ様々な価格設定が行われている事が分かりました。水以外の不思議な価格設定にも、私たちの知らない理由があるのかもしれません。
(取材・文=濱田象太朗)