昨年、ヴィッセル神戸で現役を引退したサッカー元日本代表DF槙野智章さんや、ヴィッセルの主力選手たちが、19日、神戸の三宮や元町の商店街を訪れ、地元の人たちと触れ合うとともに、J1リーグ戦で優勝争い中のチームへのさらなる後押しを呼びかけました。
19日午後2時20分ごろ、神戸の中心地、三宮センター街を電撃訪問したのは、今シーズンから「ヴィッセル神戸エバンジェリスト（伝導師）」としてクラブの魅力を発信する役目を担う槙野さんと、ヴィッセルFW武藤嘉紀選手、DF飯野七聖選手です。
3人はセンター街や、三宮・元町にあるヴィッセルゆかりのお店やスポンサーなどをまわり、スタッフや地域の人々と交流を行いました。そこで、応援への感謝の思いを伝えるとともに、悲願のJ1制覇に向けて終盤戦を迎えているチームへのさらなるサポートを呼びかけていました。
その後、槙野さんらは、元町商店街を訪問したDF酒井高徳選手、DF初瀬亮選手、DF山川哲史選手、GK前川黛也選手と南京町で合流。最後は市民らと記念撮影を行い、1時間以上にわたるホームタウン活動を笑顔で終えました。
今回の活動は、槙野さんがファン・サポーターや地元の有志らと行った会議（「超槙野会議」）を経て、悲願のリーグ優勝に向けてチームや街中をもっと盛り上げたいという趣旨で企画されたそうです。
槙野さんは「ヴィッセル神戸は、（地元）兵庫県民の支えがあってこそのチーム。ほかのJリーグクラブやスポーツチームもそうだが、地域と密着しているクラブは安定した強さを持ち、その（町の）象徴として愛されている。クラブだけで大きくなることは考えられない。これがある意味スタート地点だと思うので、（地域との交流活動は）継続的にやらなくちゃいけない」と、ホームタウン活動の重要性を強調。「サッカーに興味ない方たちも含めて、僕たちが商店街に来ることで、『試合に行ってみたい』『優勝争いに食い込んでいるのであれば、応援に行きたいな』というきっかけづくりができたのかなと思う」と、今回の成果を語っていました。
6月のJ1月間MVPも受賞するなど、チームの主軸として活躍中の武藤選手は、「ここからヴィッセル神戸として、さらにいいチーム、大きなチームになるため、地域の方々の力がより必要になると思うので、こういう活動を続けて、皆さんにもっとチームや選手のことを知ってもらえたらいいなと思っている」とコメント。そのうえで、「もし初優勝したら、優勝したということで、地元の方々もより僕らに目線を向けてもらえると思うので、そういった意味でも結果をしっかり出し続けて、ヴィッセル神戸のサッカーを見たいと思わせなくちゃいけない」と、リーグ制覇へ向けて気を引き締めていました。
右サイドでの活躍が期待される飯野選手は、「普段こういう機会はあまりないが、（今回）僕たちが商店街を歩くことで、たくさんの人の応援を感じられた。応援してもらうためにはチームで結果を残していくことが一番大切。僕たちの活躍で兵庫県を盛り上げられるように頑張りたい」と応援への感謝とともに、今後への意気込みを述べていました。
最後に選手たちは「残り7試合、全力で戦って、必ず優勝します！ 応援よろしくお願いします！」（飯野選手）、「7試合、本当にファン・サポーターの力がどれだけ必要かという戦いにもなってくると思うし、本当に僕らも死に物狂いで戦うので、熱い声援、応援をよろしくお願いします！」（武藤選手）と、ファン・サポーターにメッセージを送っていました。
ヴィッセルは今シーズンのJ1で27試合を終えて、15勝7分け5敗、勝点52で首位。ただし終盤戦は上位陣との直接対決が多く、初優勝に向けて負けられない戦いが続きます。次節は週末の9月23日（土）に同じ関西のライバル、6位のセレッソ大阪（勝点45）と、ホームのノエビアスタジアム神戸で対戦します。
