世界中に大きな経済的打撃も与えた新型コロナ。各企業は、“元に戻す”以上に新たな道の開拓を模索している。そこで今年9月、ポストコロナのビジネスチャンスを探ろうと、地元信用金庫が主催する『こうべしんきん ビジネスメッセ 2023』が兵庫県神戸市内で開かれた。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された、兵庫・神戸の企業の独自技術やサービスを全23回にわたって紹介する。第16回は、産業用装置の開発専門のGRAFF TESTERS DESIGN株式会社(神戸市東灘区)。
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GRAFF TESTERS DESIGN株式会社は主に、品質評価で使う試験機・試験装置や、省力化、省人化を図るための半自動生産設備の開発・製造を一貫して行っている。身の周りのものや自動車部品の耐久性調査など、幅広い分野の製品の品質評価に使う機器を手がける。
出展したビジネスメッセのブースでは、ボールペンの耐久テスト装置を、映像を用いて紹介した。
中には、製品と併せて、耐久性試験装置を自社で製造しているメーカーもあるが、最近は人手不足により試験装置までなかなか手が回らない企業も多いそう。「そうした企業の力になれるように頑張っております」と話すのは、代表取締役社長の矢倉祐也さん(32)だ。
「人と交わる装置が得意」と謳う同社。「全自動の装置だとずっと機械が組み立てるのですが、弊社は、間に少し人の手が加わるようなアナログな部分がある装置を非常に得意としております」と矢倉さんは強みをアピールした。
自らも学生時代からエンジニア一筋という若き社長。「製造業は、人手不足だったり高齢化だったりで暗い話題が多いのですが、その中で、若い力で製造業の未来や日本のものづくりを支えていけるような存在になりたいです」と意気込んだ。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年10月4日放送回より
※記事に記載の回数は放送順です。記事の公開は順番が前後する場合があります。