世界中に大きな経済的打撃も与えた新型コロナ。各企業は、“元に戻す”以上に新たな道の開拓を模索している。そこで今年9月、ポストコロナのビジネスチャンスを探ろうと、地元信用金庫が主催する『こうべしんきん ビジネスメッセ 2023』が兵庫県神戸市内で開かれた。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された、兵庫・神戸の企業の独自技術やサービスを全23回にわたって紹介する。第18回は、施設空間デザイン、家具の輸入・販売を主事業として展開する株式会社エルブレイン(兵庫県西宮市)。
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株式会社エルブレインは主に、全国のセレモニー会場やホテル、レストランといった事業の運営会社を対象に施設空間デザインを提供、また、それに伴う家具の輸入・販売を手掛けている。
輸入家具は、オーダーを受けての受注生産が大半を占めているという。「空間に合う家具をオリジナルで製作できる点が特色です。家具を含めた、全体のデザインと調和する空間作りが可能です」と話すのは営業マネージャーの中西慧さん。
同社の親会社が直営する温浴施設「寿ノ湯」(兵庫県三田市)も、同社がデザインを担当した施設の一つ。館内には約1万冊の蔵書を誇るライブラリーがあり、寝ながら本を読むことができるゾーンが人気という。インテリアは大きなシャンデリアが目を引く仕様に。中西さんは「『一日ゆっくり過ごしていただける温浴施設』を一つのコンセプトにしています」と説明した。
同社がデザインを多く手掛ける結婚式場や葬儀場は、儀式の場のため「儀礼」を決して無視はできないうえ、地域性なども考慮する必要がある。中西さんは「“変わらないもの”に、その時々の流行や海外のデザインなどを織り交ぜ、洗練された空間にしていくことが大事。そこへの挑戦が我々の使命だと思っています」と締めくくった。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年10月10日放送回より
※記事に記載の回数は放送順です。記事の公開は順番が前後する場合があります。