プロ野球・元オリックス投手の海田智行氏(36)が、10月30日放送のラジオ番組にゲスト出演。パ・リーグ3連覇を達成した古巣への思いや、関西独立リーグ新球団の監督に就任した経緯などを明かしました。
2012年から11シーズンにわたってオリックス一筋。現役時代は左投げの本格派として、主に中継ぎで活躍した、海田氏。2019年にキャリアハイの55試合に登板するなど、NPB通算276試合出場、防御率3.57という実績を残し、2022年をもって現役引退を発表しました。
今年パ・リーグ3連覇を果たしたオリックスについて、「(昨年まで中にいた人間としては)もうちょっとやりたかったなと(笑)。微妙な感情もあります……やっぱり、中心(主軸の1人)で優勝したいというのが、選手としての気持ちなので」と、本音も吐露しつつ、「(3連覇は)本当にうれしいですね!」と、古巣の躍進に顔をほころばせていました。
引退後は、少年野球のコーチや野球解説者として活動するなか、新たなチャレンジも。さわかみ関西独立リーグに2024年から参入する「姫路イーグレッターズ」初代監督に就任することが、今年6月に発表されました。
「監督は、したくてもなかなかできるものではないので、(依頼されたとき)ノリと勢いですぐ決めました」と、就任時の心境を振り返った海田氏。スポンサーだけでなく選手もまだ集めている最中だという現在は、地元の商店街を歩き、名刺を渡しながら「こういうチームが新しくできますよ」と宣伝して回っているそう。「まずは認知度を上げるために、自分の足でやるしかないです」と前を向いていました。また、選手時代はこのような営業活動をした経験もなく、最近になって「お世話になります」という言葉を覚えて、よく使うようになったことも明かしていました。
その姫路の参入で、来年から6球団に拡大する関西独立リーグ。関西だけでなく、各地に独立リーグの球団ができたり、沖縄ではウインターリーグも行われるなど、現役の受け皿が増えてきている現状について、海田氏も肯定的に捉えているようです。
自身のプロまでの道のりを顧みて、野球では無名の地元・広島の県立賀茂高校から、東都大学リーグの名門・駒澤大学や、社会人の強豪・日本生命を経て、オリックスでプロ入りを果たしたことを「運と縁だった」といいます。
特にそれを痛感したというのが、駒大進学の経緯。「当時、駒澤大学OBで、広島カープ元ヘッドコーチの大下剛史さんが、高校野球の県大会のテレビ中継で観てくださっていた。その方が賀茂高校の監督と親しかったこともあり『駒澤に行ったらどうか』と(薦めてくれた)」。そんな経験を持つからこそ、プロなど現役を続けるうえで、これまで運や縁がなかった選手たちをフォローしたいという思いも語っていました。
「ゆくゆくはプロ野球選手を輩出したいですが、リーグ戦でもチームで勝ちたいので、いろいろな年齢層のチーム編成をしていきたい」と、初年度への意気込みをコメントした海田氏。さらに、「(監督として)長く携わっていきたいし、本当に僕個人の野望としては(NPB)2軍参入ですよね! 今回、その門が開いたので、何年かかるかわからないですが、そこまで行けたらいいなと思います」と展望を語っていました。
※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2023年10月30日放送回より