「着る毛布」や「着るこたつ」など、寒くなるにつれて年々さまざまなアイテムが誕生する“着るシリーズ”。中でも現在話題なのが「着るビーズクッション」です。
その名のとおりビーズクッションを着用することができるこのアイテム、SNSでは「溶けてしまう」「一生眠れる」など、使うとダメになっていく.....としながらも称賛口コミが多数見受けられます。同製品を製造する『有限会社タキコウ縫製』の担当者に詳しい話を聞きました。
――現在話題の「着るビーズクッション」、販売されたきっかけを教えてください。
弊社はさまざまなインテリア関係の製品を製造販売している会社なのですが、「着るビーズクッション」は7年ほど前からイベント時のみ会社PR用として登場していました。お客様に試着してもらう機会を設けると、意外なことに好評で。社内では「本当に売れるのか?」と半信半疑の声もありましたが、2022年の冬に販売を開始しました。するとツイッター(現X)で弊社のHPを取り上げて下さった方がおられ、そのツイートがバズったことによりその後さまざまなメディアに取り上げていただいています。
――どのくらい売れていますか?
販売当初1ヶ月はひっきりなしに注文が入りました。弊社は少規模会社ですので、お届けまでに最高2ヶ月待ちしていただいたこともあります。とくにお子さま達に人気で「お年玉で買いたい!」との声も聞きます。中のビーズが膨らむと腕をサポートするメリットがあるため、ゲームなどがしやすくなるということも喜ばれる理由かもしれません。
――ユーザーの反応は?
予想通り「ダメにしてくれる」という評価が圧倒的に多いですね。プレゼントとしての購入が多く、家族やペットから好反応だったという方も。販売のタイミングかコロナ禍だったということもあり、「おうち時間を家族で楽しんでもらいたい」という思いも込められている商品なのです。ご家族とのエピソードや感想をいただくと嬉しい気持ちになりますね!
――どういったシチュエーションやタイミングで着ればいいのでしょうか?
同商品は「いつでもどこでもダメになれる」をモットーに掲げています。リビングはもちろん、急に廊下で寝ることもできます(笑)。「今日はくつろぐぞ!」という思いがあればどなたでも楽しんでいただけることを目指して開発しました。冬の時期ですと「着るとあったかい」と、防寒具としても役立っているようです。着用まで至らずとも、クッションとしても使えるという“二刀流使い”もおためしいただければと。
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そもそも“クッションを着る”という発想が目からウロコな「着るビーズクッション」。こちらと同様、ニッチやマニアック見えても実は多くの需要をはらんでいる.....なんていうアイテムは他にもありそうですね。
(取材・文=弘松メイ)
※ラジオ関西『Clip』2023年12月7日放送回より