大阪・西区のワイン&コーヒー専門店が淡路島に出店 「地方に出店するメリット」とは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

大阪・西区のワイン&コーヒー専門店が淡路島に出店  「地方に出店するメリット」とは

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 2022年4月、大阪・西区にあるワインとコーヒーの専門店「タカムラワイン&コーヒーロースターズ」が淡路島に新店舗をオープンした。このたび、劇作家・演出家 平田オリザさんのラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)にコーヒー部門の責任者を務める岩崎裕也さんが電話出演し、地方に出店した意図や新たなチャレンジについて語った。

「タカムラワイン&コーヒーロースターズ」は、およそ200坪にもなる広いスペースで、約3700アイテムのワインとスマートロースターを使用した自家焙煎で淹れるスペシャリティコーヒーが楽しめる大阪の人気店だ。

「タカムラワイン&コーヒーロースターズ」外観
店内

 もともとワインショップから出発した同店だが、岩崎さんによると「楽しい食事の余韻がさらに増すようなおいしいコーヒーを提供したい。ワインもコーヒーも、テロワール(土壌)の個性を楽しむもの。ワインを選ぶようにコーヒーも選んでもらいたい」という社長の思いから、品質の高いコーヒー豆を買い付け、自家焙煎を始めたという。

 創業から10年ほど経った2020年ごろ、事業を拡大するにつれて物流倉庫や大きな焙煎工場を作る必要が出てきた。社長の頭に真っ先に浮かんだのは、子どものころから海水浴などで訪れていた「淡路島」。大阪からも近く、「くにうみの島」と呼ばれるその歴史についても興味が湧いたという。岩崎さんもスタッフとして島を視察し、その豊かな自然環境に魅了された。

 2022年4月、淡路市役所(淡路市生穂新島)近くに、敷地面積約1万坪の大型店「TAKAMURA COFFEE ROASTERS FACTORY AND CAFE」をグランドオープン。ドーナツやパフェ、かき氷のシロップなど、スイーツの材料には淡路島産の牛乳やフルーツが使われている。オープン以降、観光客はもちろん、地元のシニアが友人同士でゆったりとした時間を過ごしにくるなど、幅広い年齢層が訪れているという。

 兵庫県・大阪府のスタッフのみならず、北海道のスタッフも同店のオープンにあわせて移住したのだとか。「海が身近にあり、朝日も震えるほどきれい」「釣り人も多く、釣れたてのブリが新鮮でおいしかった!」「なるとオレンジの苦みがクセになる。あまりにおいしくて店舗のスイーツに使用した」など、スタッフたちはみな自然に囲まれた淡路島の環境を楽しんでいるようだ。

 大阪の人気店が地方に出店するメリットに「表現ができる場所」であることを挙げた、岩崎さん。詳細については、このように語った。

「都会では、いくら内装にこだわっても周囲の環境に左右され、自分たちのアイデンティティを視覚的に表現できない。一方、地方では借景の力も借りながら、ひと目で『ココ、すごい!』と思われるようなデザインで表現することが可能です。唯一無二の景色を作れば、どんなにへんぴなところでも訪問してくれる」(岩崎さん)

「タカムラワイン&コーヒーロースターズ」コーヒー部門責任者の岩崎裕也さん
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