新シーズンを1月10日から始動する、サッカー・J1のヴィッセル神戸。週末の1月6日から成人の日の1月8日にかけて、大物選手の退団、即戦力補強などの情報を発信しています。
まずは退団の情報から。6日には、元スペイン代表MFフアン・マタ選手(35)の契約満了、7日にはFW川崎修平選手(22、※「崎」=たつさき)とMF新井瑞希選手(26)の期限付き移籍期間満了による退団が決まりました。
マタ選手はJ1では1試合、10分のみの出場と、神戸や日本のサッカーファンにその勇姿を見せられる機会がなかったのは残念でしたが、ロッカールームやピッチ外でチームを盛り立てるなど、彼の存在もまた、J1初制覇の力になっていました。昨年の新体制会見でポルティモネンセSC(ポルトガル)からの電撃加入が発表された川崎選手は、カップ戦での出番が主でしたが、夏の厳しい時期に台頭。9月のJ1第26節京都サンガF.C.戦でJ1初得点を記録するなど、チームに貢献しました。新井選手は横浜FCから夏に加わると、4試合に途中出場し、優勝を決めたJ1第33節にもベンチ入りしました。
マタ選手は「初めてのリーグ優勝というクラブの歴史的瞬間において、チームの一員でいれたことを大変うれしく思っています。一緒に過ごした思い出を決して忘れません。これからも皆さんに最高の幸せが訪れることを願っています。Muchas gracias y Vamos Vissel!」とクラブを通じてコメント。川崎選手は「サッカー選手としてプラスになる経験をたくさんさせてもらい、成長できたと思います。偉大な先輩や後輩、スタッフの皆さんに多くの教えをいただき、また苦しい時に助けていただき、感謝の気持ちしかありません」、新井選手は「半年間という短い間でしたが、リーグ優勝という素晴らしい経験をさせてもらいました。この経験を今後のサッカー人生に活かして、成長できるように頑張ります」と、それぞれ述べています。
その一方で、ヴィッセルに即戦力が加わりました。FW宮代大聖選手(23)が川崎フロンターレより、MF鍬先(くわさき)祐弥選手(25)がV・ファーレン長崎より、それぞれ完全移籍加入決定。宮代選手はJ1で100試合出場24得点をマークし、ACL出場経験も持つなど、実績十分です。また、鍬先選手は吉田孝行監督が長崎を率いていたときにプロ入りし、J2での3シーズンで104試合出場3得点という頼もしきボランチ。5日に発表済みのDF広瀬陸斗選手(28)を含めて、チームの補強ポイントにがっちり合う選手たちだけに、彼らの活躍は大いに期待されるところです。
宮代選手は「自分の持っているものをすべて出して、ヴィッセル神戸のタイトル獲得に向けて頑張りたい」、鍬先選手は、「リーグ連覇をはじめとする、1つでも多くのタイトル獲得に貢献できるよう、自分の持つ力の全てを出し尽くします。ピッチでは守備力、ハードワーク、展開力に注目してください。1日でも早くチームに適応して、皆さんから認めていただけるよう精進します」と、それぞれ抱負を述べています。
そして、クラブの育成組織出身の選手たちは、経験を積むべく、他クラブへ修行に出ます。DF尾崎優成選手(20)が新シーズンからJ2に復帰する愛媛FCへ、MF安達秀都選手(19)がJ3のいわてグルージャ盛岡へ、それぞれ育成型期限付き移籍。FW冨永虹七選手(19)のJ3カマタマーレ讃岐への育成型期限付き移籍期間も延長されます。期間はそれぞれ2024シーズン終了まで。
尾崎選手は「自分が成長するために考えた結果、この決断に至りました。アカデミー時代からとプロになっての2年間とたくさんのサポートありがとうございました。覚悟を持って取り組み、日々精進してまいります」、安達選手は「昨年、優勝の景色を見ることができてうれしかったですが、個人としては試合に出てチームの勝利に貢献することができず、悔しい気持ちも多く残りました。次は自分がヴィッセル神戸の主力になり、もう一度あの景色を見られるように成長して帰ってきます」、冨永選手は「ヴィッセル神戸に貢献できない悔しさはありますが、絶対にチームの力になれる選手になって帰ってきます」と、各々が新天地での奮起を誓っていました。
なお、J3のFC琉球へ育成型期限付き移籍していたDF寺阪尚悟選手(19)はヴィッセルに復帰。「昨年の経験や悔しさを試合に出て、ピッチで表現できるように頑張ります。また、チームの目標であるACL制覇とJリーグ連覇の力になり、個人としても飛躍の年にできるように頑張ります」と、若きセンターバックは気合いを込めていました。