神戸市が設置している資源回収ステーションで健康福祉に関する市民参加のセミナーなどを開催し、地域・多世代の交流の場づくりをさらに進めようと、市と神戸ヤクルト販売株式会社・兵庫ヤクルト販売株式会社が、22日、事業連携協定を締結した。
神戸市では、より効率的で質の高い「まわり続けるリサイクル」を進めるため、プラスチック資源を回収する拠点「資源回収ステーション」を設けている。現在は14か所だが、今年度中に22か所にまで増やす予定。それまで一般ごみとして回収していたプラスチック類のリサイクル率は40%ほどだったが、資源回収ステーションで集められたものは、「何にリサイクルするのか」といった目的に応じて回収するため、100%のリサイクル率だという。
資源回収ステーションは、ゴミ出しだけでなく地域交流が生まれるコミュニティ拠点としての役割が期待されている。そこで健康教室の開催など地域貢献活動を進める神戸ヤクルト株式会社と兵庫ヤクルト株式会社と連携し、資源回収ステーションの利用促進と資源の回収量の増加に取り組む。
また、資源回収ステーションでは、全国初の試みとして乳酸菌飲料容器の回収を行っている。回収したものを同じ製品に再生する「水平リサイクル」を目指すもので、まだ技術的には確立されていないものの、実証や研究にはある程度の「数」が必要で、ここでの回収が連携のきっかけにもなったという。
神戸市の柏木和馬環境局長は、「連携を通して資源回収ステーションをもっと広く知ってもらいたい」とし、神戸ヤクルト販売株式会社の谷川清十郎代表取締役社長は、「一人でも多くの市民に健康を維持してもらえるよう、神戸市とともに取り組んでいきたい」と話した。