お祭りでは定番となっている金魚すくい。そこですくった金魚を持ち帰って飼育しようとするも、すぐに死んでしまうという経験をした人も多いでしょう。そんな金魚を大切に育てるためのポイントについて、『金魚のまち』として知られる奈良県大和郡山市在住、金魚を愛する金魚系ユーチューバーに話を聞きました。
奈良県大和郡山市出身・在住の吉崎誠至(よしざき・せいじ)さん。同市の「金魚マイスター」でもある金魚系ユーチューバーが訴える、金魚を大切に育てる最重要ポイントは「餌を与えすぎないこと」だそうです。
「金魚が死んでしまう最も多い原因は、エサの与えすぎなんです。なついてきて『エサをくれ!』という感じでいても、それに答えてエサを与えすぎると消化不良を起こして死んでしまうことが多いので。ぐっと我慢することが大事になってくると思います」
当初は趣味として金魚の飼育や繁殖に取り組んでいた吉崎さん。「金魚好きとして活動を広げたい」という思いから、金魚マイスター養成塾の受講をきっかけに、全国金魚すくい大会にも出場するなど、地元の特色でもある金魚に関する活動にも本格的に取り組みます。今では152人いる「金魚マイスター」(金魚の様々な知識を有した金魚の文化を広めるためのボランティア)の1人として、市の活動や、YouTubeおよびブログでの発信などを通して、金魚の飼育法、金魚すくいのコツなど、金魚の魅力を伝え続けています。
「私自身も(当初)金魚に興味を持って飼ってみたとき、もうすぐに死んでしまって、すごくショックだったんです。そういったことで金魚の飼育をやめてしまわれる方も多いので、うまく飼っていただけるように、私自身が経験した内容をお伝えして、金魚飼育の楽しみなどを広げていきたい」(吉崎さん)
2003年から携わっている高齢者福祉の仕事のなかでも、「介護の施設で金魚を飼育していると、高齢者の方が非常に喜ばれて、リハビリ効果にもつながっていると実感できた」という吉崎さん。
今年、地元の大和郡山に金魚が伝来して300年。『金魚のまち』がこれからも盛り上がるよう、「なんとかこの地元の産業の金魚と介護をつなげていきたい。その橋渡し的な役割をしたい」と、未来への思いも明かしていました。
愛らしい金魚の姿は、子どもにとっても大人にとっても癒される存在。飼育することになれば、末永く付き合っていきたいものです。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より