大阪の観光名所・新世界のシンボル「通天閣」で1日、1956(昭和31)年以来68回目となる恒例行事 「節分福豆まき」 が開かれた。
今回のゲストは、 劇団四季オリジナルミュージカル 『バケモノの子』 (大阪四季劇場 ~5月25日)出演キャストが参加し、 ポスト・コロナの演劇界の発展も祈願した。
通天閣の節分行事は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021~23年までは「豆配り」だったが、今年(2024年)は、特製の福豆袋に入った落花生(1000袋) を用意して、ビリケンさんの 「福」 を込めて勢いよくまく風景が戻った。
また、報道関係者に向けて行われる、地上94.5メートルの特別屋外展望台でゲストによる豆まきの撮影も3年ぶりに再開した。
大阪市内の50代の女性は「今年は元日の能登半島地震で、石川県内の知人が被災した。きょういただいた福豆を送ります。個人では何もできないから、せめて『頑張って』という気持ちと一緒に届けることができたら」と話した。
『バケモノの子』蓮/九太(青年)役、劇団四季の貞松響さんは、ラジオ関西の取材に対し、「(自身も大阪出身)大阪のお客さんの熱気にあふれていて、温かい。応援していただいているのがひしひしと伝わります。だからこそ、私たちもパワーを発信したいです」と話した。
コロナ禍で演劇界も休演が相次ぎ、俳優にとって演じることができない辛い日々が続いた。こうした時期を経て、貞松さんは「今、舞台に立てることのありがたみを感じ、毎日の公演がとても楽しいです。カーテンコールでの拍手に心が熱くなります」と充実した表情を見せた。
また、通天閣観光・西上雅章会長は「やはり、豆渡しではなく『豆まき』はエネルギッシュで、自分自身が福を授かっているようです。来年は大阪・関西万博。それに向けて通天閣では今夏、体験型アトラクション『Dive&Walk(ダイブ&ウォーク)』がオープンする予定です。関西が元気になるようにがんばります」と意気込みを見せた。