手に穴が!「永井秀幸 とびだす!ふしぎな3Dアートの世界」宝塚市立文化芸術センター | ラジトピ ラジオ関西トピックス

手に穴が!「永井秀幸 とびだす!ふしぎな3Dアートの世界」宝塚市立文化芸術センター

LINEで送る

この記事の写真を見る(8枚)

 平面の紙に描いたのに立体的に見える3Dアートの作品を手掛けるアーティストで絵本作家でもある永井秀幸の作品を集めた「特別展 永井秀幸 とびだす!ふしぎな3Dアートの世界」が、宝塚市立文化芸術センターで開かれている。2024年2月25日(日)まで。

『飛び出す恐竜』2015年
『飛び出す恐竜』2015年

 永井秀幸さんの作品を視点や身体を動かして、左から、右から、正面からといろいろな角度から見てみると、ある位置で、まるでそこに存在するかのように立体的に見える。永井さんは、独学で絵を学び、2012年からスケッチブックから飛び出して見える3Dアートの作品を中心に制作を行っている。8BからHBの鉛筆のほか色鉛筆も使い、濃淡や陰影をつけながら描いていくと、描かれたものが浮かび上がってくる。会場にはそんな3Dアートの作品約90点が並ぶ。

『飛び出すイルカと少女』2020年
『飛び出すイルカと少女』2020年 

 今展のために描かれた『3Dアートx宝塚市立文化芸術センター』には宝塚市花のスミレやダリアも見ることができる。「当センターにはガーデン(庭)があるので、(永井さんは)それをイメージして描いたそうです」と、宝塚市立文化芸術センターのキュレーター・山口由香さんは話す。永井さんも「作品や絵本に登場するキャラクターが宝塚市立文化芸術センターに遊びに来たというイメージで描いた。スミレとダリアの花の手入れを行いつつ、会場にらくがきを残していこうとする無邪気なキャラクター達の様子を想像してみてほしい」と言う。

『3Dアートx宝塚市立文化芸術センター』2024年
『3Dアートx宝塚市立文化芸術センター』2024年

 どの作品も「ある角度から」見ると3Dに見える。さらにスマートフォンなどのカメラ越しに見ると、より立体感を感じられる。山口さんは「人間の目はいろんな所に焦点が合うが、カメラの焦点はひとつ。カメラを通してみることで、違う世界が広がる」と言う。

 例えば「L字」作品は、2冊のスケッチブックを角度をつけて置き、そこに描いているので、思わぬところで線に角度がついていたりする。その線が自然な線に見えるポイントが、3Dアートのベストポジションとなる。

『対面』2013年
『サッカーボール』2015年
『サッカーボール』2015年
LINEで送る

関連記事