“世界最弱”サッカーチームの実話! 「自分らしさ」「幸せのかたち」が溢れるストーリーに胸熱くなる | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“世界最弱”サッカーチームの実話! 「自分らしさ」「幸せのかたち」が溢れるストーリーに胸熱くなる

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 FIFAランキング最下位の島国チームへ新監督が送り込まれて1勝を目標に猛特訓が始まります。映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』が、2月23日(金・祝)に劇場公開されます。

☆☆☆☆

 実話をもとにしたヒューマンドラマです。物語の舞台は、アメリカ領サモア。2001年、サッカーワールドカップのオセアニア予選でアメリカ領サモアの代表チームは、オーストラリア代表に0-31で惨敗しました。これはワールドカップ史上最悪の記録です。アメリカ領サモアは長い間、FIFAランキング最下位が続いていて「世界最弱チーム」と呼ばれています。

 2001年以来、国際試合で1度もゴールを決められていないアメリカ領サモアの代表チームに、次のワールドカップ予選が迫っていました。2014年ブラジル大会の予選です。地元サッカー協会のタビタ会長はロッカールームでやる気を失っている選手たちに約束します。

「われわれは、チーム創設以来1点も挙げていない。だが状況を変えてみせる」

 タビタ会長はアメリカのサッカー協会に助けを求め、新監督が来ることになりました。

「新しい監督を発表する。選手としても超一流だった。しかも生まれはヨーロッパだ」

 アメリカの協会は20歳以下のアメリカ代表チームの監督をクビになった、オランダ生まれのトーマス・ロンゲンをアメリカ領サモアへ送り込もうと計画しました。ロンゲンは行きたくありませんでしたが、この仕事がサッカー協会に気に入られるチャンスとして自分のキャリアを守るため監督をしぶしぶ引き受けます。

 ロンゲンにとって世界で最も弱いチームの監督になったのは屈辱です。アメリカ領サモアの選手たちは、やる気はあるのですが組織的なプレーが全くできず、メンバーが集まって練習しても全く緊張感がありません。

「才能スキル理解力すべてゼロ、弱くて当然だ!見てみろ、スパイクさえ履いていない」

 ロンゲン監督は選手たちを見下しています。

 タビタ会長はロンゲン監督に「われわれの望みはワンゴール、ただ1点挙げることだ」と繰り返しました。

 こうした中、練習グラウンドにジャイヤがやってきます。ジャイヤは鮮やかな赤い色のワンピースを着て長い髪をなびかせながら監督に挨拶します。

「遅れてごめんなさい」

 ロンゲン監督はちょっと驚いてアシスタントコーチに尋ねます。

「女子チームもあるのか」

「ノーノー、ジャイヤはうちのフォワードです」

Kaimana in NEXT GOAL WINS. Photo Courtesy of Searchlight Pictures. © 2023 20th Century Studios All Rights Reserved.

 サモアでは男性に生まれながら女性として生きる人たちを「ファファフィネ」と呼び、第3の性別として伝統的に地域社会が存在を認めてきたそうです。ジャイヤはチームのストライカーでした。

 あまりにもカルチャーが違うといら立つロンゲン監督。ジャイヤは監督とランチをとりながら身の上を語り始めます.....。

 主人公のロンゲン監督を演じるのはマイケル・ファスベンダーです。タビタ会長役はオスカー・ナイトリー、ファファフィネとしてプレーするジャイヤは今作が俳優デビューとなるカイマナです。

 監督・脚本を手がけたのは『ジョジョ・ラビット』『ソー:ラブ&サンダー』で知られるタイカ・ワイティティです。

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