怪談作家の田辺青蛙(たなべ・せいあ)さんが、「事故物件住みます芸人」松原タニシがパーソナリティーをつとめるラジオ番組にゲスト出演。自身が原案を担当した実話怪談集の制作にまつわる秘話を明かしました。
国内だけでなく海外も含めていろんな小学生から聞いた怪談と、漫画家・岩田すずさんのイラスト入りで、松原いわく「すごく読みやすい文章。小学生でも全然読める」という、『全国小学生おばけ手帖 とぼけた幽霊編』(静山社)。田辺さんは、「私が怪談おばさんというストーリーテラー役で、頭にカエルをのっけた怪談おばさんとして小学生に怪談をねだるという」怪談集について、「素晴らしい作品になった。笑いと怖さのどちらも体験できる本」と内容に手ごたえを感じているようです。
田辺さんは、松原さんとの対談のなかで、最近の子どもたちが怖い話を聞いたときの反応に驚いたと言います。
「最近の子は幽霊を見てもクールというか、茶化すんですよね。怖がるけれど『それって〇〇やん!』と。たとえば、この本の表紙に描かれているのは、頭に矢が刺さっている落ち武者で、ボロボロで刀もぶっ刺さっているのですが、それに対して、ランドセルを背負った男の子が『バンソコ(ばんそうこう)いる?』と一言あって……」(田辺さん)
この話に、「なるほど、こわがらないんだ……やさしいな! 『大丈夫?』みたいなことなんだ」と、松原も、子どもの“純な”反応に感心した様子でした。
一方、同書におさめられている「崖の下の声」(第10話)では、田辺さんいわく、「オチが笑える方向だった」そう。「ハイキングに行ったら、崖の下から『お~い! お~い!』って声が聞こえてくる、怪談ではあるあるパターン。そして、崖の下をのぞきこんでみると、『こっちだぞ、お~い!』という声とともに、生首が声を発していた。そこで、かつて大学生の首なし遺体が見つかった」という展開では、「その小学生が『僕が見つけた、さあどうしよう……』というとき、『そうだ!』となってから、(普通は)『そうはならんやろ! いや、でも最近の子ならするかもな……』みたいな」、田辺さんも想定外のラストが待っていたといいます。
実際に本を読んだ松原も、「やさしいというか……怪談といえばこうという、刷り込みが(最近の子どもには)ないのかもしれない」と述べていました。
近頃、「八尺様」の怪談がネットミームで『おねショタ系』に改編されて広がっていることにも驚いたという田辺さんですが、怪談や都市伝説について「怖いなと思ったものが、パロディーとして展化して、そのトラウマを乗り越えるように茶化すというようなのは、昔からある」という話しもしていました。
※ラジオ関西『松原タニシの生きる』2024年3月27日放送回より
今夜9時~
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今回は以前Youtubeで紹介した #田辺青蛙 さんの新刊「全国小学生おばけ手帖 とぼけた幽霊編」を紹介しながら今の子供の怖いについてトーク📚📻#radikohttps://t.co/sRT3vTdi8W
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