ドラァグクイーンのサマンサ・アナンサとインスタグラマーのウラリエが、金曜日にパーソナリティーを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-金午後1時~)で、「これっておかしくないですか?」をテーマにメール募集を行い、リスナーからはさまざまな日常生活のなかで覚えた違和感が寄せられた。
入り時間が早い撮影のときなどは、メイクはせずに“男性”の素のままで行くことがあるというサマンサ。ただ、メイクさえすればすぐに撮影を開始できるようにパンストを履いているそうで、ふと我に返って「私、なんでパンスト履いてんねやろ? これっておかしくない?」と違和感を覚えると話した。
続けてサマンサが、ドーナツ店へ訪れたリスナーの体験談を紹介。なんでも、前に並んでいる人が、トングを持っているのにも関わらず手でドーナツを取っていたのが気になってしまったという。
「そのドーナツはポケット型の紙袋で下半分が包まれていたものの、それでも私はトングで取ってほしかったです」というメールに対し、ウラリエは「半分が袋に包まれているのは微妙なところですけど、気になる人は気になるかも」とコメント。今回のケースは微妙なラインではあるが、2人の意見は「ボックスに入っていたり、完全に袋に包まれているものは素手で取る」で一致した。
なかには、「イルカ」を漢字で「海豚」と書くことに違和感を覚えるリスナーもいた。「中国で、“イルカと豚の顔が似ているから”という理由から『海の豚』という漢字があてられたそうですが、『いやいや全然似てないわ!』と思います。ちなみに、『フグ』を漢字で書くと『河豚』ですが、こちらはフグがお腹をふくらませる姿が豚に似ているからだそうです」と、メッセージには語源が詳細につづられていた。
このメッセージを受け、サマンサが「遠回しに私に文句言ってない? 目も合わさんとブタブタブタブタ言うから」とつっかかると、ウラリエは「言ってないですよ!」と笑いつつも全力で否定。続けてサマンサがこぼした「『サマンサさんの当て字は“化粧豚”』とか言われるんかと思ったわ」という言葉に、ウラリエは爆笑した。
「喫茶店で友人が『灰皿ください』と言っても、なぜか自分の前に灰皿が置かれる」と悩んでいるリスナーもいた。「友人がふわふわ系のかわいい感じでタバコを吸いそうにないからなのか、自分が元ヤンぽいからなのか…‥」と、とにかく見た目で判断されることにいつも怒っているのだそう。抑えきれない怒りを抱えるリスナーに向け、サマンサは「『灰皿がほしいのは私とちゃいますねん』と言ったほうがいい」とアドバイスを送った。
美容師をしているリスナーからは、「若者のカルチャーやファッションにはアンテナを張っているつもりだったのですが、ついに僕の理解の範ちゅうを超えるファッションに出会ってしまいました」というメールが寄せられた。とあるファッションブランドのInstagramで紹介されていた女性のコーディネートが、ジャージの上に女性用下着のシュミーズを羽織っているものだったという。
メールは「今後、もしジーパンの上に白ブリーフをはく若者が出てきてもおどろかない自分でいたいです」と締めくくられており、多くの人が日常生活で「これっておかしくない?」と思う瞬間に直面していることがわかった。
(取材・文=バンク北川 / 放送作家)
※ラジオ関西『Clip金曜日』2024年4月12日放送回より