兵庫・姫路の呉服店が、普段からもっと着物に親しんでもらおうと、様々な取り組みを行っています。いま、積極的に進めているのが、着物を着る “きっかけづくり”です。
姫路のきもの(着物)専門店「西松屋」は、「買ったはいいけど着物を着る場所がない」という人のために、着物を着て楽しめるパーティーなどに着手。この6月には高級ホテルでの食事やクルージングがついたバスツアーも予定しているといいます。
その一方で、創業145年を迎える老舗は、着物初心者へのアプローチも続けています。
着物の着方がわからない人のための着方教室や、中学生を対象とした浴衣の着付け教室を開催している同社。着物のコーディネートも受け付け、例えば世代で受け継いでいる着物を着る際、着用者の好みに合わせて帯の色や柄、襟元の色を変えるなどの専門的な部分をサポートしているとのこと。さらに、兵庫県内で毎年実施されている中学生の体験活動週間「トライやる・ウィーク」の生徒を受け入れ、着物の織りや染色の体験を通じて、着物について知り、触れ、学ぶ場を提供。着物を次代に受け継ぐための活動も意欲的に行っています。
「着物を“難しいもの”と思わずに、ぜひとも気軽に」と呼び掛けた、西松屋専務取締役の中野聡さん。自ら夏用の着物姿でラジオ番組に出演した着物のスペシャリストは、「季節や気候に合わせていろんなきものを着て楽しんでほしい」と話していました。