【今さら聞けない!】『メタバース』を解説 VRゴーグルは必要? ゲームとの違いは何? 法整備は? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【今さら聞けない!】『メタバース』を解説 VRゴーグルは必要? ゲームとの違いは何? 法整備は?

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 近年、目や耳にする機会が増えた「メタバース」という言葉。インターネット上の仮想空間を指しますが、実際に体験したことはない、説明するにまで至らないという人も多いのではないでしょうか。そこで、ラジオ関西(兵庫県神戸市)の番組『Clip』でこのほど、メタバース内で事業を展開する兵庫・神戸在住のWEBクリエーターを迎え、メタバースが一体どのようなものなのかを詳しく聞きました。

 一般にメタバースというと、専用のゴーグルなどをつけ、仮想空間内で買い物が出来たり物をつかんだり、ゲームのようなことを楽しめたりする……といったイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。実際、そのイメージと大きく違うことはないようです。

メタバース内
メタバース内の様子

「今はネットがあれば(メタバースに参加することは)簡単。ただし、ゴーグルなどは必要ではないことが多く、もっと手軽に楽しめるものです」と話すのは、WEBクリエーター大澤誠さん(神戸市須磨区在住)です。メタバースは、ビデオ通話のように、現実の姿でネット上に集って交流するのとは異なり、自身で作成したアバターなどを用いて、そのキャラクターとして仮想空間を楽しみます。声も、専用の機械を通すことで本来の自分の声ではない声で会話することができます。

 オンラインゲームとの違いもよく尋ねられるとのこと。大澤さんは「ゲームの種類によってはメタバース寄りのものもあるのですが、ゲームは、基本的に“設定された世界”に入って遊びます。一方メタバースは、世界そのものも自分たちで作っていくようなところがあるので、自由度が違います」と解説しました。

WEBクリエーターの大澤誠さん
WEBクリエーターの大澤誠さん

 一方で、匿名性の高さから詐欺などが横行するのではないかと危惧されることも……。現実世界の金銭も扱う以上、法などをしっかりと整備していくことが必要と言われています。

 2022年1月からは、メタバース内でも阪神・淡路大震災の追悼行事が行われています。これは、被災の経験のある大澤さんが企画したもので、当時コロナ禍で多くの人が集まれなかった状況を「なんとかしたい」と思って始めたとのこと。病気や地方に住んでいる状況などから「現地に行くことは難しいけれど、追悼したい」という人たちが集まりました。海外からも多くの参加者があったそうです。

メタバース内で行われた、阪神・淡路大震災追悼行事
メタバース内で行われた、阪神・淡路大震災追悼行事

 メタバースでは、通常は足を運びがたい場所に行けるだけでなく、身体や健康上の理由で移動することができない人も自由に行動し、交流を図ることができます。大澤さんは「『メタバースが心のよりどころになる』と話す方もいて、そういうところにメタバースを運営する意義を感じます」と話しました。

 大澤さんは、自身が代表を務めるSTAR COLLECTIONの今後の計画として、来年も震災追悼行事を予定しているほか、メタバース内での音楽イベントを開催、メタバース発のプロアーティストの育成を企画しています。「メタバースとの二重生活はすぐそこまで来ていると思います。既に4億人もの人が行き来しているので」と、大澤さんはメタバースで描く未来を語りました。

STAR COLLECTION 大澤誠さん(中央)、パーソナリティの清水健(同右)、絵本作家の夏きこ(同左)
STAR COLLECTION 大澤誠さん(中央)、パーソナリティの清水健(同右)、絵本作家の夏きこ(同左)

※ラジオ関西『Clip 木曜日』より

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