サッカーの日本女子代表「なでしこジャパン」は、3大会ぶりのメダル獲得、初の金メダルを目指してパリ五輪に臨みましたが、準々決勝でアメリカ女子代表に延長戦の末、0-1と敗れ、前回の東京五輪と同じく、ベスト8という成績に終わりました。激闘を繰り広げ、5日に帰国した選手たちは、大会を振り返った思いを自身のSNSにコメント。また、なでしこジャパンOGが、ラジオを通じて後輩たちに労いの言葉をかけていました。
グループステージでは初戦のスペイン女子代表戦に1-2と逆転負け。その試合で主軸のDF清水梨紗選手(イングランド/マンチェスター・シティ)が負傷し、チームからの離脱を余儀なくされるなど、苦難のスタートとなった、なでしこジャパン。それでも、第2戦では優勝候補の一角であるブラジル女子代表にアディショナルタイムの2得点で2-1と劇的な逆転勝利を達成。息を吹き返すと、第3戦ではナイジェリア女子代表を3-1と退け、2勝1敗、勝点6で、グループCを2位通過しました。
4日の準々決勝・アメリカ戦では、ブラジル戦で決勝点を記録したMF谷川萌々子選手がベンチ外となったなか、メダル常連の強豪相手に粘り強い戦いを展開。0-0で90分の戦いを終え、勝負の行方は延長戦に持ち込まれましたが、延長前半のアディショナルタイムに失点。延長後半、2選手を投入して反撃を試みましたが最後まで1点が遠く、パリでの戦いはここで幕を閉じました。
4日夜にフランスを経ち、5日夜に日本へ帰国したなでしこジャパンの選手・スタッフ。ナイジェリア戦で直接フリーキックを決めたDF北川ひかる選手(INAC神戸レオネッサ)は自身のSNSで、「ベスト8で敗退してしまい悔しさと自分の力不足を改めて感じました。それと同時に自分がやるべきことも明確になりました。もっと選手として大きくなれるように自分らしくまた前に進みます」とコメントするとともに、チームや仲間、サポーターへの感謝の思いをつづっています。
また、五輪前はサポートメンバーという立場から、本大会では3試合の先発を含む全4試合に出場したDF守屋都弥選手(INAC神戸レオネッサ)は、「どんな試合をしてもメダルを取れなかった。それが評価で現状で、本当に本当に悔しいです」と、率直な心境を吐露。それでも、「この最高のチームで戦えたこと、一員になれたことを誇りに思います。選手、スタッフの皆さん、TEAM JAPANの皆さん一緒に戦ってくれて本当にありがとうございました。また自分自身に足りないもの課題に向き合ってこれからも精進していきます」と、こちらも自身のSNSを通じて、感謝と今後への思いを発信していました。
5日放送のラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)パーソナリティーを務めるなでしこOGの川上直子氏は、「アメリカ戦は守りから入ってよかったと思うが、本当に(結果は)紙一重のところ」と試合を評したうえで、「選手の皆さん、本当におつかれさまでした」と、プレッシャーがかかる過酷な戦いで最後まで奮闘したチームを称えていました。
さらに、「オリンピックの最終戦(準々決勝)は午後10時キックオフだったので、子どもたちも見てくれたと思う。(この戦いを機に)女子サッカーに興味を持ってくださった方が、WEリーグにも来てほしいですね」と、9月から始まる国内女子サッカープロリーグの新シーズンにひとりでも多くの関心が寄せられることを願っていました。
※ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』2024年8月5日放送回より