司馬遼太郎さん(1923~1996)の歴史小説『空海の風景』をテーマとした企画展が司馬遼太郎記念館(大阪府東大阪市)で開かれている。同作の単行本の初版発行から来年で50年、また今年が空海生誕1250年に当たることから企画された展覧会で、会期は2025年4月20日(日)まで。
『空海の風景』は、高野山を開いた高僧・空海を題材とした作品。1973(昭和48)年1月から2年9か月にわたって「中央公論」で連載された。司馬さんは生前、「空海の思想は世界的に通用するものだった」と空海を高く評価していたという。
同展では、空海の足跡を示した地図を、展示ケースの壁面全体を使って紹介。あわせて『空海の風景』自筆原稿や須田剋太さんによる連載時の挿絵、司馬さんが所蔵していた「弘法大師全集」などを公開している。
8月24日午後2時から、同館の上村洋行館長が企画展や司馬さんにまつわる話、記念館の今後の活動などについて語る「夏の館長トーク」が開催される。入館者は無料で聴講できるが、事前に同館への申し込みが必要。
また、恒例の連続講演会の申し込みも受け付けている。日程、講師、タイトルは以下の通り。開始はいずれも午後2時から。
■9月28日(土)門井慶喜さん(作家) 「司馬さんが書かなかったこと」
■10月19日(土)岸本葉子さん(エッセイスト)「AIと俳句」
■11月16日(土)ペリー荻野さん(時代劇コラムニスト)「映像化された司馬遼太郎作品の魅力」
聴講券は3回分で7500円(入館料を含む。単独の聴講券はなし)。
館長トーク、連続講演会はいずれも先着152人。希望者は同館へ電話06-6726-3860またはファクス06-6726-3856(住所、氏名、電話番号を明記)で申し込む。
◆企画展「司馬遼太郎『空海の風景』」
会場 司馬遼太郎記念館(〒577-0803大阪府東大阪市下小阪3丁目11-18)
会期 2024年7月23日(火)~2025年4月20日(日)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜(祝日などの場合はその翌日)、9月1日(日)~10日(火)、12月28日(土)~2025年1月4日(土)
入館料 大人800円、中高生400円、小学生300円
問い合わせ 電話06-6726-3860