岸田文雄首相は8月14日、9月に予定されている自民党総裁選挙に立候補しない意向を表明した。
そして、「オール自民で政策力、実行力に基づいた真のドリームチームを作って」と次期総裁へ期待を寄せた。
関西でも「(退陣は)当然」、「驚き」双方の声が聞かれた。
神戸市東灘区の男子大学生(20代)は「驚き」。さまざまな批判はありながら、総裁選には出馬すると思っていたという。
その上で、「“政治とカネ”、いわゆる派閥の裏金問題で、責任を取らずに去っていくのかと思った。このまま、うやむやになるんじゃないか」と懸念する。
大阪府堺市の会社員(40代)は「当然」とみた。「世論調査での支持率が20%を切ったままというのは異常。自民党派閥の裏金問題は論外。心から国民に謝罪するような表情は最後まで見えず、不信感が募るだけ。『ドリームチームを作って』という意図もわからないし、今まではドリームじゃなかったのか」と憤った。
兵庫県尼崎市の自営業の男性(50代)は、「当然」。「“新しい資本主義”って、何だったのかと思う。物価高騰に対する対応も中途半端。そこに裏金問題が浮上して、言い訳のきかない状況だったにもかかわらず、次の総裁選出馬はあり得ないと思う」と話した。
大阪府茨木市の団体職員の女性(30代)は、「驚き」。「単に自民党総裁の首をすげ替えても同じ。自民党の体質が変わらない限りは、同じことの繰り返しだと思う。新しい総裁のもとで、すぐに解散・総選挙に打って出ても勝てるとは思えない。そのあたりは岸田首相もわかったうえで、(総裁選に出馬し、選ばれた場合)『解散はない』と話していたのかも知れない」と述べた。
このほか、「ほとんど印象がない」と話す兵庫県宝塚市の会社員女性(20代)は、首相秘書官だった長男・翔太郎氏が首相官邸でパーティーを開いていた件を挙げ、「緊張感のない政治だったのではないか。外務大臣経験者で、国賓待遇でのアメリカ訪問(2024年4月)や、4年半ぶりの日中韓首脳会談(同5月)など、『外交はしっかりやってます』というアピールを感じた。ウクライナへの電撃訪問もあった(2023年3月)。でも、物価高に泣く国民と向き合う姿勢が見えなかった」と指摘した。