斎藤元彦・兵庫県知事のパワハラ疑惑を告発した文書問題で、第三者機関による文書内容の調査が9月から本格的に始動する。
兵庫県議会が設置した文書問題調査特別委員会(百条委員会)とは別に調査を進める。
告発文書を作成した元県民局長の男性(7月に死亡)を懲戒処分とした県の対応について、内部調査の゙中立性が担保されていないとした県議会の要請を受け、斎藤知事が5月、第三者による調査機関の設置を決めた。
委員の選定も中立性を重視しており、百条委員会とは別の観点で審議する意義を強調した。
当初は告発文書に記された7項目を重点的に審議するとしていたが、一連の問題で運用のあり方が問われている「公益通報」についても議題にあがるという。
調査の客観性の担保を図るため、準備会が兵庫県弁護士会の推薦をもとに、メンバーを決定した。
メンバーは、委員として元裁判官の弁護士3人、関係者に対する聞き取りなどを行う調査員の弁護士3人の計6人。9月上旬に設置、来年(2025年)3月をめどに調査結果を公表する。
メンバーは県の利害関係者ではないとしている。
設置準備会座長の藤掛伸之弁護士(兵庫県弁護士会元会長)は、「なぜ第三者機関による調査が必要なのかを改めて問いたい。そのためには中立性を担保して慎重に進める。多くの県民の関心事であり、迅速に進めたい」と話した。