神戸に“サバンナ”誕生へ 27年夏、開放的な屋外エリア新設 市立王子動物園リニューアル計画第1弾 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸に“サバンナ”誕生へ 27年夏、開放的な屋外エリア新設 市立王子動物園リニューアル計画第1弾

LINEで送る

この記事の写真を見る(5枚)

 キリンやシマウマがいる“サバンナ”が神戸に誕生する―。神戸市は、市立王子動物園(同市灘区)リニューアル計画の第1弾として、新たに設置する「サバンナゾーン」と「爬(は)虫類館」の概要をこのほど明らかにした。サバンナゾーンは屋外にいる複数の動物を見渡せる、開放的な屋外エリアで、爬虫類館では、世界の爬虫類が生息する環境を再現する。整備費は概算で約35億円。2027年夏のオープンを予定している。

「サバンナゾーン」全景のイメージ(神戸市提供)

 リニューアル工事はサバンナゾーンを皮切りに、2025年4月着工。フラミンゴやカピバラなどがいる「南米ゾーン」、アジアゾウやシセンレッサーパンダを見ることができる「アジアゾーン」、コアラやカンガルーが暮らす「オーストラリアゾーン」などのほか、アムールトラやライオンを集めた「世界のネコ科ゾーン」、国内の身近な希少動物を展示した「神戸~日本の自然ゾーン」など計8エリアが整備される。世界各地を巡って動物を観覧できるようなルート設定で、生きものたちが元気に過ごせるよう、飼育環境を整える。

リニューアル計画の概要図(神戸市提供)

 サバンナゾーンは王子プールの跡地を中心に作られ、面積は約1.3ヘクタール。アフリカのサバンナに生息するキリン、シマウマ、カバ、シタツンガ、ヤマアラシを展示予定。複数の動物種を一体のエリアで見渡すことができる「通景」をつくり、開放的で臨場感のあるエリアとする。屋内の観覧スペースには段差をつけるなど、見やすい位置から間近で動物を眺めることができる工夫も施す。

 爬虫類館は、世界の爬虫類を地域別に分けて展示。館内は自然光を取り入れながら、生息地の風景を再現する方針だ。また、サバンナゾーンの東側には、お弁当を広げたり、イベント開催にも利用できる、芝生を敷いた「憩いの広場」も設ける。同園の山田亜紀子副園長は「動物福祉の視点に立った飼育環境の下、生き生きと過ごす動物たちの姿をゆっくりと観覧してもらいたい」と話している。

「サバンナゾーン」では、キリンやシマウマなどを一体のエリアで見渡すことができる(神戸市提供)

キリンの展示イメージ(神戸市提供)
カバの展示イメージ(神戸市提供)

 園全体のリニューアル完了見込みは2045年度。営業しながら工事を進める方針だが、一部の動物が一時的に観覧できなくなる可能性もあるという。

LINEで送る

関連記事