斎藤元彦・兵庫県知事のパワハラ疑惑などを告発した文書問題で、元県民局長の男性(2024年7月死亡)が懲戒処分を受けた後、男性の公用パソコンから見つかったプライバシーに関わる情報を前総務部長(同8月19日付で退任・総務部付に異動)らが漏えいした疑いがあるとして、県の人事当局が調査を検討していることが29日、わかった。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会「百条委員会」に証人として出頭する予定だった。男性はこの直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていたという。
関係者によると、漏えいした疑いがあるのは、前総務部長のほか、元副知事、前理事、産業労働部長で、いずれも斎藤知事の側近とされていた。
4人は同年4月以降、告発文書をめぐる調査で得た男性の私的情報を県議会議員らに開示した疑いが持たれており、地方公務員法に定められた守秘義務に違反していた可能性がある。
斎藤知事は「情報漏えいを指示したことはない」と自身の関与を否定している。そのうえで、「(4人に対する)調査は、外部の弁護士に依頼することになる」としている。