斎藤元彦・兵庫県知事のパワーハラスメント行為などを告発した文書をめぐる問題で、兵庫県議会の調査特別委員会「百条委員会」は6日、斎藤知事に対する2回目の証人尋問を行った。
この日は主に、公益通報と見なさず告発者を元県民局長の男性と特定し、懲戒処分(停職3か月)とした県の一連の対応と、贈答品持ち帰りについて委員から質問が集中した。
文書問題発覚から斎藤知事の側近とされた幹部の辞職や休職をはじめ、県政全般が停滞しているとされる。
委員から一連の問題の道義的責任についてどう考えているのか問われた斎藤知事は、「道義的責任というのが何かというのがわからない。明確にコメントできないが、今の県政の状況を招いていることは、県民の皆さまに本当に深くおわびを申し上げたい」と述べるにとどまった。
このほか、昨年(2023年)7月に山梨県で開かれた全国知事会で、会議が開かれたホテルの夕食は事前申し込み制となっていたが、斎藤知事は別の場所で食事をとる予定だった。
しかし当日の夕方に急きょ、ホテルでよりたいと主催者に申し出たが無理だったことから、随行する職員に対し、「俺は知事だぞ」と激怒したとされている。
この件は百条委による職員アンケートでも複数の記述があり、委員が斎藤知事に事実関係を尋ねると、「『俺は知事だぞ』と激怒したことはない」と明確に否定した。
ただ、「『何とかならないですか』とお願いはした。ご負担をかけたのなら申し訳ないと思う」と述べた。
斎藤知事が急きょ、ホテルで食事をとりたいと言ったのは、吉村洋文・大阪府知事がこのホテルのビュッフェで食事をするということを知ったからではないか、と委員から問われると、「(吉村知事と)意見交換したいのでお願いしたのは事実」と述べた。