ICT・ロボット、健康・医療、空飛ぶクルマ・ドローンなど最先端の技術が集まる「国際フロンティア産業メッセ」。西日本最大級の産業総合展示会として、今年9月に神戸市内で開かれた。その中での「こうべしんきんビジネスメッセ2024」には様々な兵庫・神戸の企業が出展。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された各企業の独自技術やサービスを全22回にわたって紹介する。第16回は多孔質プラスチックの製造加工・販売を行うトーメイ工業株式会社(兵庫県加古郡稲美町)。
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多孔質プラスチックとは小さな穴が無数に開いている多孔質体の合成樹脂のことで、同社はその“西日本唯一”のメーカー。「台所にあるスポンジをイメージしていただければわかりやすいかと思います。それのプラスチック版で、細かい穴が開いたものを作っております」と代表取締役の東繁徹さん。
パウダー状のプラスチックを金型に入れて熱にかけ粒が溶けきる前に冷やし固めることで、隙間の空いた製品(=多孔質プラスチック)を作っていく。産業機械や医療機器・分析機器など使用範囲は多岐にわたる。コロナウイルスの検査機器の部材にも用いられ、非常に需要が高かったのだそう。
ビジネスメッセでは、土に還る樹脂を使った環境に優しい次世代型プラスチック製品を展示。東さんによると、「プラスチックというと環境に悪いというイメージがあるため、環境に配慮した製品を開発していこうという思いから誕生した」とのこと。
「これからも素材を見つめ直し、よりお客様や社会全体のニーズに沿った製品を開発していきたい」と東さんは締めくくった。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2024年10月2日放送回より
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