女子サッカーのINAC神戸レオネッサは、「2024-25 SOMPO WEリーグ」で6連勝と好調で、現在、暫定首位に立っています。そのチームで活躍が光る1人が、スペイン人FWカルロタ・スアレス選手です。元なでしこジャパン(日本女子代表)の川上直子氏も、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で彼女の働きを称えていました。
生まれ育ったスペインを離れ、今シーズンからINAC神戸に加わった27歳のストライカーですが、海外初挑戦ながらすでにチームに順応。WEリーグではここまでの7試合で5得点を記録し、得点ランキング2位につけています。
開幕戦ではキックオフ直後、猛然とハイプレスを仕掛けてGKからボールをカットしゴールを記録。鮮烈なリーグデビューを果たすと、第4節から、2日に行われた第7節まで、4試合連続ゴール中。長い脚をいかした裏への飛び出し、175センチの高さをいかしたヘディング、ワンタッチで確実に決める足もとの技術で、的確にゴールを決める姿は、まさにFW。前社長で、スアレス選手の獲得に尽力した安本卓史氏も、「『ザ・9番』タイプ」と表現していましたが、ペナルティーエリア内で仕事ができるゴールゲッターの存在は、チームにとって心強いものがあるでしょう。
しかも、ここまでの得点は、第1節が1分、第4節が3分、第5節が7分、第6節が16分、第7節が6分と、いずれも早い時間帯での先制点というのも特長的です。第7節のアルビレックス新潟レディース戦では、なでしこジャパンDF守屋都弥選手からの精度の高い右アーリークロスに反応し、ニアに入って右足であわせてゴール。この得点がチームに勢いをもたらしました。スアレス選手の一撃からの先手必勝が、チームの勝ちパターンになりつつあります。
川上氏も、「早い時間に(得点を)入れてくれるとINACとしては落ち着いて試合運びができるし、相手はゲームプランが崩れる。いい仕事をしていると思う」と、スアレス選手を高く評価していました。
試合後のフラッシュインタビューでは、スペイン・バレンシア州で発生した集中豪雨による洪水被害の被災者へのメッセージを送るなど、母国の状況を心配する様子も見せたスアレス選手。それでも、遠く離れた日本での活躍を誓う新エースの存在が、INAC神戸のリーグタイトル奪還に不可欠であることを、この序盤戦で早くも証明しています。
なお、INAC神戸は、6日(水)に「2024-25 WEリーグ クラシエカップ」グループステージ最終節(第6節)で、セレッソ大阪ヤンマーレディースと、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で対戦。午後6時からキックオフの一戦は、勝てば自力でベスト4進出が決まる大事な試合となります。その後、中3日で、リーグ戦に臨むINAC神戸。10日(日)正午キックオフの第8節では、ちふれASエルフェン埼玉と、アウェイの熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で試合を行います。この2試合を含めて、今後のスアレス選手の活躍、特に開始早々のシュートからは目が離せません。
※ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』2024年11月4日放送回より