兵庫県加古川市で2007年10月、小学2年の女児（当時7歳）が刃物で刺され殺害された事件で、兵庫県警は27日にも、別の女児への殺人未遂事件で逮捕された勝田州彦容疑者（45）を殺人容疑で再逮捕することが、捜査関係者への取材でわかった。
勝田容疑者は2007年10月16日午後6時すぎ、加古川市新野辺にあった女児の自宅前で、女児の胸や腹などを刃物で刺して殺害した疑いが持たれている。
捜査関係者によると、女児は自転車で帰宅した際、自宅の裏に自転車を置き、玄関に戻るまでのわずかな時間で何者かに胸などを刺されて死亡したという。
勝田容疑者は、2004年に岡山県津山市の住宅で小学3年の女児（当時9歳）を殺害したとして、2018年に殺人容疑で逮捕、起訴され、昨年（2023年）年9月に無期懲役の判決が確定し、服役中だった。
勝田容疑者は加古川事件の約1年前、同県たつの市の路上で小学3年の女児（当時9歳）の胸や腹などを刺した事件にも関与した疑いが強まり、11月7日、殺人未遂容疑で兵庫県警に逮捕された。
津山の事件と、たつのの事件の犯行手口が酷似しており、今年（2024年）5月ごろから兵庫県警が収監された勝田容疑者から任意で事情を聴いていた。
当初は否認していたが、一転して、事件への関与を認めたという。
勝田容疑者は2007年当時、加古川市に居住し、土地勘があったとみられる。
加古川市の女児殺害事件をめぐっては、目撃証言や物証が極めて少なく、女児が病院に搬送される際の救急車で、「（刺したのは）大人の男の人」という趣旨の話をしたのが、唯一の手掛かりだった。
捜査関係者によると、勝田容疑者の供述で、現場の状況や犯行状況といった内容に矛盾はなかったとしている。
捜査本部は、勝田容疑者による連続女児殺傷事件として、動機など全容解明を急ぐ。
