夜、当たり前のように周囲を明るく照らす蛍光灯。年々LEDへの移行が進んでいますが、未だ私たちの生活を支えてくれるアイテムのひとつです。にもかかわらず、実は生産終了のカウントダウンが始まっていることを知っていますか?
理由は2023年11月の「水銀に関する水俣条約 第5回締約国会議」にあります。LED照明の普及や水銀を使用する事で健康・環境などへの懸念の影響を受け、一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入の廃止を2027年末と決定したのです。これに対し、パナソニック株式会社では蛍光灯の生産を2027年9月末までに終了するとし、終了日の1年前に生産数量の見極めを行い計画的な生産を行うと発表。他の主要メーカーも同年内に終了するそうです。
蛍光灯の生産終了について、全国の20代~60代を対象にした蛍光灯についてのによるアンケート(パナソニック株式会社調べ)を見てみると意外な事実が。
●回答者の多くが生産終了となる事を知らなかった
2027年末までに蛍光灯の製造・輸出入が終了することを約8割の人が認知しておらず、決定が広く周知されていないことが浮き彫りに。
●蛍光灯からLED照明に替えない理由→「面倒くさい」が多数
蛍光灯からLED照明に替えない理由として「替えるのが面倒だから」が最も多く25.9%、「特に理由はない」と回答した人は25.2%。現段階では、LED移行に積極的にでない人はまだまだ多いようです。
実際、照明をスムーズにLED移行するにはどうすればいいのでしょうか。同社の鈴木さんによると、「主照明と呼ばれる一般的な家庭用のシーリングライトなどの場合、カバーを外した中心部に丸いアダプターがあればご自身での交換が可能」とのこと。しかし「補助照明」と呼ばれる流し元灯や浴室灯・ダウンライトなどの器具は大半が電気工事を伴う直付タイプとなり、プロによる施工が必要だそう。
「まだ蛍光灯タイプの補助照明器具をお使いでしたら、蛍光灯が無くなる前に早めのアクションが大切。また、球が切れるたびに交換していると工事の手間や費用もかさみますので、LED化するなら一気にまとめて.....がよいでしょう。まずは街の電気店や家電量販店などに相談するのがおすすめです」(鈴木さん)
LED化のメリットとして「電気代が安くなる」と言われています。たとえば、1日5.5時間・年間2000時間使用したとして電気量の目安単価31円/kWhの条件で蛍光灯からLEDに変えると年間で約2900円、10年で約29000円も節約可能なのだとか(使用条件により異なる)。
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蛍光灯の生産終了はもう少し先ですが、早めのLED移行を検討してみるのも良いかもしれません。
※ラジオ関西『Clip』2024年12月10日放送回より