ヴィッセル神戸の番記者が語るJ1連覇の要因 来季への補強動向にも言及「正直、苦戦している」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ヴィッセル神戸の番記者が語るJ1連覇の要因 来季への補強動向にも言及「正直、苦戦している」

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 2024シーズン、5季ぶりに天皇杯を制し、J1リーグ戦では最終節に優勝を決め、クラブ史上初のJ1連覇、2冠を達成した、ヴィッセル神戸。その要因や2025シーズンへの展望などを、ヴィッセルの取材を担当するスポーツ紙の番記者が、30日放送のラジオ番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(ラジオ関西)で語りました。

ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』パーソナリティーの芥田愛菜美(左)と、スポーツニッポン新聞社の記者・飯間健さん

 番組にゲスト出演したスポーツニッポン新聞社の記者・飯間健さんは、今年のヴィッセルが2冠を達成した最大の要因に、吉田孝行監督の存在を挙げます。

「(吉田監督のスタイルは)凡事徹底だと思う。そんなに難しいことはしていないが、ハードワークするところや、どのポジションをとるべきかなど、そのあたりの基準がすごくはっきりしている監督。誰であろうと、そこの基準に達していればチャンスをもらえるし、達していなければチャンスはもらえない。そこがすごくはっきりしていて、選手もついていきやすい」

 J1初制覇を果たした2023シーズンでは、エースFW大迫勇也選手への依存度が高いサッカーをしていたヴィッセル。2024年では、そこからステップアップし、ほかの選手の活躍が増えたことも、飯間さんはチームの成長の要因の1つだといいます。

 飯間さんが象徴的な試合としてあげたのが、4月13日のJ1第8節、東京・国立競技場で行われたFC町田ゼルビアとのアウェイ戦です。

「佐々木大樹選手、宮代大聖選手、サイドに山内翔選手を使い、(欠場していた)大迫選手抜きでも勝つことができた。その時の戦術は、ロングボールではなく、ハイプレスにくる町田の背後を狙うことを徹底するという、違ったやり方。そこで、戦術の幅がすごく広がったのと、大迫頼みではなくなった」

 酷暑の夏場、ヴィッセルは勝点を着々と積み重ねることができましたが、「夏場からロングボールだけでなくビルドアップで崩していく導入し始めたことで、2つのパターンを使い分けることができた」ことも、飯間さんは吉田監督の功績だと、指揮官を絶賛していました。

 そして、いまのヴィッセルといえば、大迫選手、武藤嘉紀選手、山口蛍選手、酒井高徳選手の“四天王”がチームの主軸。彼らを中心に勝った試合も負けた試合も、ピッチでは選手・スタッフ全体でのコミュニケーションが活発に行われていたことも、飯間さんはヴィッセルの強さだといいます。

「印象に残っているのは、ホームの北海道コンサドーレ札幌戦(3/30、J1第5節)。6-1と大勝したが、試合終盤、酒井選手と飯野(七聖)選手がパスの意志疎通がずれたところで激しく口論していたんです。ほぼほぼ内容的にヴィッセルの勝ちだったが、些細なところを突き進める姿勢はすごいなと思った」

 今シーズン、JリーグのMVPは武藤選手が選ばれましたが、この選出に飯間さんも異論はないそう。「特にアウェイの柏レイソル戦(11/30、J1第37節 △1-1)、あそこでの試合終了間際にとった1点の価値というのは、最後の湘南ベルマーレ戦にいきたと思うんですよね。優勝を決めた湘南戦(12/8、J1第38節 ○3-0)も、1ゴール含む2得点に絡んだが、今年はすごく勝負強さが光っていたと思う」。

 J1での2クラブ目となる3連覇を目指す2025シーズン、ヴィッセルで期待する選手として飯間さんがピックアップしたのは、今シーズン、J2のV・ファーレン長崎から加わったMF鍬先祐弥選手です。

「山口蛍選手が長崎に完全移籍するが、8月に手術を行ったが、踏み切った要因の1つに鍬先選手の成長をあげていた。実際に鍬先選手はシーズン途中からチームに欠かせない戦力になっていた。もともと守備が持ち味の選手だが、AFCチャンピオンズリーグエリートのセントラルコーストマリナーズ戦(11/26 ○3-2)で、佐々木選手に縦パスを通してアシストしたシーンがあった。そのように攻撃のところでもアクセントになってきている。まだまだ伸びしろもあり、来年はもっと出場機会も増えてくるだろうし、よりチームの勝敗にかかわってくる選手だと思う」

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GOGO!ヴィッセル神戸 | ラジオ関西 | 2024/12/30/月 18:00-18:30

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