年末年始を経て、ますます寒い日が続く今日このごろ。外出やお酒を飲む機会が多くなるいまの時期は、救急車の要請件数が増加します。ここで改めて知っておきたいのが、救急相談ダイヤル「#7119」の存在です。救急車を呼ぶべきかどうか迷ったときに相談に乗ってくれる救急相談ダイヤルについて、神戸市健康局地域医療課の川村翔太さんに話を聞きました。
救急相談ダイヤル「#7119」は、2017年に神戸市で開設されて以降、2019年に芦屋市、2024年に姫路市が参画している電話相談窓口です。全国36の地域で導入されており、総務省消防庁は全国展開を目指しています。兵庫県においては、現在、全域での導入が検討されています。
「#7119」に電話をすると、具体的に以下のような流れで対応が進みます。
1)自動音声ガイダンスからオペレーターにつながり、「医療機関案内」か「救急医療相談」を選択
2)「救急医療相談」を選んだ場合、看護師が症状を詳細に聞き取り、5段階で緊急度を判定【例:赤(緊急)は119へ、白(緊急性なし)は受診不要】
なお、神戸市では、特に緊急度が高くすぐに救急車が必要だと判断された場合、電話を切らずにそのまま119へ電話が転送され、改めて119管制員に状況を伝え、救急車を要請する流れとなっています。
救急相談ダイヤル「#7119」はより使いやすくなるように、常に見直しが行われています。
たとえば、6時間以内に受診が必要な場合、日中・夜間関係なく一律に案内することは、市民・医療機関双方にとって負担が大きいと判断。言い方を変えても悪影響がないことを調査分析で確認したうえで、平日日中は「近隣の診療所が開いている間に」、夜間は「翌朝診療所が開いたら早めに」など、時間帯ごとに柔軟な対応をすべく見直しが行われました。
ただし、判定結果は入電時点のもの。そのため、川村さんは「切電後に体調が変化した場合は、再度電話で相談してほしい」と呼びかけました。
さらに、「突然の激しい頭痛、顔の半分のしびれ、ろれつが回らない、胸部の激痛や呼吸困難、交通事故により頭部外傷が発生した場合や痛みで動くことができないなど、明らかな重症の場合は速やかに救急車を要請してほしい」とも続けました。
神戸市で稼働している救急車の数は、34台。重とくな人のもとに速やかに到着できるよう、救急車を呼ぶかどうか迷ったときには救急相談ダイヤル「#7119」で相談してみてください。
※ラジオ関西『サンデー神戸』より