神戸・三宮の神戸市役所そばにある東遊園地(神戸市中央区加納町)内の「芝生ひろば」。そこに昨年の2024年7月、3台の芝刈りロボットが導入され「充電ステーションの形が犬小屋に似ている」と話題になっています。詳しい話を担当者に聞きました。
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東遊園地を管理しているのは神戸市建設局の公園部整備課。普段は公園や街路樹の管理のとりまとめ、大規模施設の保全などを行っています。昨年、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場にて開催された「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」では、スタジアムの改修などを担当しました。
芝刈りロボは、境界のワイヤーを認識することで自動でエリアの中を動き回ります。充電が少なくなると各ステーションへ戻り、電気を蓄えてまた動作し始めるそうです。東遊園地の他に、磯上公園(神戸市中央区八幡通)にも設置されているのだとか。
充電ステーションが犬小屋の形になったきっかけは“天候”でした。「雨に濡れると機械が故障してしまいます。それを防ぐために色々と話し合った結果、偶然にも小屋の形に決定しました」と話すのは、同課で係長を務める井川健さん。設置にあたって苦戦したポイントは「電気の供給方法」だそう。「充電ステーションまでコンセントを伸ばす必要があり、それが少し手間でした。出来るだけ公園内の近い場所から配線することで解決しました」と話します。
これまでも年間10回程度、乗用式の機械で業者が芝生を整えていましたが、自動芝刈り機に変えることでどのような効果が期待できるのか検証するため昨年の7月に設置され、10月末まで夜間に週3回稼働していたそう。「一定の刈高を維持して芝生が緻密で良好な状態を保つことができたと思います」と井川さんは振り返ります。
冬期である現在は芝生の生育スピードが鈍っており運転を休止していますが、4~5月あたりに再稼働する予定とのこと。今後の課題について「芝生の生育度合いが季節によって変わるので、どれくらいの頻度で動かすかなどを考える必要があると思います」と井川さんは話しました。また、状況を鑑みながら設置数を増やすかどうかも検討していきたいそうです。
(取材・文=長塚花佳)
※ラジオ関西『Clip』水曜日 2025年1月22日放送回より