新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の一部解除後、初めての週末となった16,17日の関西の人出が前週と比べ増加傾向だったことが、NTTドコモの調査でわかった。
ドコモは「モバイル空間統計」としてスマートフォンの位置情報から毎日午後3時時点の人出を調べ、感染拡大前(1月18日~2月14日)の平均値に対する増減率を公表している。このうち大型連休最終日の5月6日と16日のデータを比べた。
神戸・三宮や大阪・梅田は微増だった。
姫路駅前では16日に営業を再開した山陽百貨店に近いこともあり大きく増えている。
大阪・難波や京都・四条河原町も減少率は低くなった。
■各地の減少率 ※下記はいずれも感染拡大前(1月18日~2月14日)の休日との比較
16日(土) ← 6日(水・大型連休最終日)
梅田 -81.1%← -88.2%
難波 -66.7%← -76.0%
三宮 -62.9%← -70.9%
姫路 -51.7%← -74.0%
四条河原町 -50.4%← -62.0%
緊急事態宣言が解除された39県では、9割近くの35県で人出が増えたという。
解除されていない8都道府県の主要都市では、感染拡大前と比べると人出は6割から8割減少も、兵庫・大阪・京都・東京・北海道で、この週末の人出が前の週に比べ増加。
■緩みじゃなくて自粛疲れです。でも早々の(宣言の)解除はちょっと…(30代女性・10代の長女と)
「解除されても、ソーシャルディスタンスとか徹底してくれたら。自宅待機のままです。テレワークできない職種なんですよ。いまも運動不足解消のために散歩しがてら来てます。マスクしもして少し苦しいですけどね。公園で娘とお話しするのに2メートル空けてますよ。よく緩んでるとか言われますけど、頑張って自宅にこもってましたから、もうしんどいです。土日というのもありますが、やはり多いですね。一気に人が出ると、やはり怖いです。緊急事態宣言が出された4月8日から感染予防を徹底している人・そうじゃない人との差が大きくなってます」
宣言の一部解除に伴い西村康稔・経済再生担当相は特定警戒都道府県を含む人出の増加に「気の緩みで大きな流行が起こる可能性がある」と指摘。自粛ムードが一変し、感染再拡大を招きかねないとの懸念が出ている。