落語家の桂ひろばさんが、このたび、桂米舞(かつら・まいまい)がパーソナリティーをつとめるラジオ番組に出演。さまざまなトークを繰り広げました。

桂ひろばさんは、桂ざこばさんの弟子で、このたび、同じ一門の桂ちょうばさん、桂そうばさんとともに、それぞれ「二代目桂力造」「四代目桂米之助」「二代目桂惣兵衛」を継ぐことに。3人同時に襲名するのは実に51年ぶりとのことで、襲名披露公演は3月20日(木・祝)に予定されています。
襲名披露のあいさつ回りでは、同番組の放送局であるラジオ関西にも足を運んだそうで、「2日間で33か所回らせていただきまして。とっても疲れました」と本音を吐露しました。
どのような流れで襲名が決まるのかと尋ねられると、以下のように解説。ひろばさんによると、襲名する名前が必ずしも師匠から指定されるわけではないことを明かしました。
「襲名というのは、『名前を変えたいです』と言うてなれるもんじゃないんですよね。周りから言っていただいて、決まるんです。『君はこの名前でいったらどうや』など、いろいろなパターンがあるんですけれども、僕ら3人の場合は、亡くなった師匠のざこばさんと南光師匠のお2人が3人の襲名の話をしてくれてはったみたいで。で、襲名させようというのが昨年決まりまして。『それぞれ自分の好きな名前、自分で考えたらどないや』と言うてくれはったんですよ」(ひろばさん)
今回、ひろばさんは「二代目桂力造」という名前を襲名しますが、初代力造は200年前の人だそうです。この名前に決めた理由について、このように語りました。
「たとえばね、『桂米朝師匠』は人間国宝にまでなった、かなり大きな名前ですよね。これを僕が継ぐって言うたら、周りからどつかれるんです。みんなの憧れで、まだまだ記憶にも残ってる名前ですから。(対する)『力造』という名前は200年前なんですよね。で、いま、そのご家族や末裔の方も、もうどこにいてはるかわからんし、『揉めへんやろな』っていう。3人とも、そんな感じで決めました」(ひろばさん)
「揉めないことが第一」としつつも、力造という名前は気に入っているそうで、周りからも「力造っぽいな」と言われるのだとか。
この話を聞いた米舞も、「すごく(力造っぽいと)思います。(落語会の)チラシを見て(どの写真が力造か)一発でわかります」と賛同。ひろばさん自身、身長182センチメートルという大柄な体に似合う名前にしようとの意向から、力造に決めたといいます。
年季明けした米舞から、落語家としてのアドバイスを求められたひろばさんは「もう、このままで」とひと言。
そのうえで、「周りのスタッフの人から、すごくかわいがられてる感がめちゃめちゃあるんでね。この世界、こういうのが1番大事やと思います。調子に乗らずに、いつまでも米舞のままでいてください。謙虚にいきましょう。それが大事です」と米舞らしさを大切にしてほしいと答えました。
