バレーボール・SVリーグ女子のヴィクトリーナ姫路は、2月の1か月間、地元・姫路での試合がなく、アウェイでの戦いが続いたなか、オールスター明けから5連敗するなど苦戦しました。その要因や、レギュラーシーズン終盤戦の見どころなどについて、元日本女子代表セッターの竹下佳江氏(現、ヴィクトリーナ姫路エグゼクティブアドバイザー)に話を聞きました。
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――2月のヴィクトリーナ姫路は連敗が少し目立った印象ですが……
【竹下氏】 ラジオやこういった記事で、以前も少しお話しましたが、こう言葉にして「〇連敗している」と書かれると、やっぱり少し気になると言いますか、そこが目立っちゃいますよね。
もちろん、言うなということではなくて、改めて言葉に出されると「あ、本当だ」って、少し意気消沈するといいますか……。悪目立ちしているだけで、勝てていないという訳ではないんです。
勝っている試合も、もちろんあります。あと、ベストメンバーではないというところも少し引っかかる部分ではありますね。どうしても状況や選手のコンディションによってはベストメンバーを出せないときがあります。その時に出ているメンバーでどんな試合にしていくのか……というのは、勝敗は別にしても、私自身気になるところです。もちろん勝ったうえで、というのがベストではあるのですが。
――連敗を打開するのは、メンタル面でも難しいことでしょうか?
【竹下氏】 メンタル面は個人によりますよね、やっぱり。ただ、2月にも試合がありました埼玉上尾メディックスとの相性が悪い(2戦2敗)というのは、ファンの皆さまも感じている部分なのかなと思います。そういったチームと今後のファイナルで当たったときに勝てれば、選手も、見ているファンも、活気づくのではないかなと思いますね。お互いにベストメンバーで戦えた時に「どんな試合になるのかな」というドキドキがあります。
――2月までのヴィクトリーナ姫路の試合を見ての感想はどうでしょうか?
【竹下氏】 ヴィクトリーナ姫路だけでなく、全体を見てですが、正直ここまでくるとやはり「ちょっと落ちそうだな」というチームが見えてきます。上位のチームであろうと、そうではなかろうと。雰囲気というのですかね……。最終的に残ってくるチームというのは、やっぱり監督がうまく選手を動かして、それにちゃんと選手からも答えている印象です。そうやって強くなっていくし、数字としても、メンタルとしても、強くなっていくのかなと。「うまさを見せるチーム」は強いです。
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2月は3勝5敗と黒星が先行も、後半では3連勝と持ち直し、勢いも戻りつつあるヴィクトリーナ(20勝12敗、勝率0.63)。首位の大阪マーヴェラス(27勝5敗、勝率0.84)との差は開いたとはいえ、5位と上位戦線で踏ん張っています。(※2025年2月23日現在)
3月から4月上旬にかけての残り12試合中、半分の6試合がホームゲーム。レギュラーシーズンも大詰めを迎えるなか、地元・姫路のヴィクトリーナ・ウインク体育館で、ファンの声援、後押しを力に戦えるのは、ヴィクトリーナにとってプラスになるのは間違いありません。