高校球児たちの青春であり、特別な舞台でもある「甲子園」。兵庫県では、姫路市の東洋大学付属姫路高校が第97回選抜高校野球大会への出場を3年ぶりに決めました。
通称“春のセンバツ”とも呼ばれる同大会の指揮を執るのは、同校OBの岡田龍生監督。姫路市の魅力を発信するラジオ番組で、大会出場決定の思いや指導の美学について話しました。

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2020年、母校である東洋大姫路高校の野球部監督に就任した岡田監督。大会出場決定時の気持ちを「子どもたちに一番感謝している」と話します。
「彼らが頑張ってくれたからこそ、再び甲子園の舞台に戻ることができました。本当によくやってくれたなと思いますし、頼もしい後輩だなという想いもあります」と喜びを語りました。自分の功績を語るのではなく、子どもたちの努力を認め語る姿に、監督の人間力が垣間見えます。

低迷の続いた東洋大姫路高校。再建のプロセスとして「土台である体作りを大切にしている」とのこと。成長期の選手たちにとって、適切な栄養摂取はパフォーマンスに直結します。そのための食育にも力を入れているのだとか。体組成のデータを活用し、数値で可視化し選手たちにフィードバック。最適な食事プランを提案することで、それぞれに合ったベストなコンディションを整えているのだそう。
指導方法の哲学について問われた岡田監督。「昔は監督がすべてを決めて、選手はそれに従うだけの時代でした」と、自身の経験を振り返ります。“熱血的指導”が良しとされ、野球を「やらされている」と感じることもあったのだとか。「こんな状態で果たして実力が伸びるのか?」という疑問も芽生えたといいます。
「大切なのは『自分でやっている感』だと思うんです。それは常に子どもたちにも話し、伝えています。そうして自分で考えて課題に取り組む生徒ほど、伸び率も大きいと感じている」(岡田監督)
