まちを歩いていると、ネットサイトを見ていると……おいしそうな料理の写真を見かけると、ついついテイクアウトやデリバリーで注文をしようと思ってしまうもの。「メニューの写真を撮る」というかたちで、プロの写真家が地域の飲食店を応援している。
西明石で半世紀以上にわたり写真館を経営する阿那守男さん。魅力的なのは、アンティーク家具とドライフラワーを基調にし、異空間を演出したスタジオ。写真の撮影はもちろん、着物のレンタル、着付け、ヘアセットまで担う。また、地元の神社と専属で提携をし、初宮参りや七五三、結婚式などの撮影を境内で行う徹底ぶり。人生の大切な瞬間を彩り続けている、まさに「まちの写真家」だ。
だが、新型コロナウイルスの感染が広がっている状況で写真館は休業中。「撮影がしたい」との強い思いがくすぶっていた。休日になるとおいしい飲食店を訪れ、食事をするのが好きだという阿那さん。地域を盛り上げていた飲食店の苦労を知り「何か地域のためにできることはないか」と一念発起。写真館の仲間が全国で飲食店の応援をしていることを会員制交流サイト(SNS)で知ったのがきっかけで、自らの仕事である写真で役に立とうと、飲食店の依頼ではなく「勝手に」自分で買った料理を撮影し、SNSに写真を投稿し始めた。
現在は飲食店から依頼があれば撮影に赴く。主にテイクアウト商品を原則5種類(5カット)に加え、50ミリレンズで撮れるものはすべて撮影していて、撮った写真はお店で自由に使用できる。報酬はワンコイン(500円)か店のテイクアウト商品。SNSのメッセージかホームページのお問い合わせフォームから申し込むことができる。
同写真館はオリジナルイベント「100センチkids100人等身大撮影会」を毎年開催していて、今年で5年目。身長約100センチの子どもを撮影し、等身大ポスターを作る取り組みだが、今年は新型コロナウイルスの影響で人数が集まっておらず、開催できるかの瀬戸際にある。しかし阿那さんは「延期しても必ず開催しようと思っています」と前を向く。
阿那写真館のホームページ
http://www3.plala.or.jp/ana/
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