大阪・関西万博 、大屋根リングはどう残す?高評価も存続には多額の経費が 6月にも方向性決まる | ラジトピ ラジオ関西トピックス

大阪・関西万博 、大屋根リングはどう残す?高評価も存続には多額の経費が 6月にも方向性決まる

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 大阪・関西万博会場・夢洲(大阪市此花区)のシンボル「大屋根リング」(1周約2キロ)の閉幕後の活用について、万博を運営する日本国際博覧会協会は5月2日、北東の約200メートルの部分を、モニュメントとして保存する案を明らかにした。

 一方、吉村洋文・大阪府知事(博覧会協会副会長)は同日、会場南側・ウォータープラザ付近の約600メートルを現状に近い形で保存することを提案した。

 具体的な保存方法については、6月23日に開かれる予定の博覧会協会理事会で決定する見込み。

 木造建築としては世界最大の大屋根リングは、約350億円の建設費を投じて、2023年6月末に着工、2025年2月に完成した。

 夢洲の土地を所有するのは大阪市。契約上、閉幕後にすべての施設を解体する予定だったが、会場跡地の開発について、民間事業者がリングの一部を残す案を提示している。

大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」(大阪市此花区・夢洲)

 開幕からまもなく1か月。博覧会協会が来場者へ向けて行ったアンケートでは、6割が大屋根リングを高く評価している。一部からは「レガシー(遺産)として是非残してほしい」との意見もあがる。(開幕した4月13日~21日の10日間、5万1534件の回答)

 しかし、万博会場建設費・2350億円には、リング保存のための維持管理や改修のための費用は計上されていない。

 建設費は国、大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担することが決定しているが、リング保存に関して経済界は、「業界内で寄付を募ることは現実的ではない」などとして、積極的に負担する意思はないとのスタンスだ。

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