緑がまぶしい六甲山系をマウンテンバイクで駆け抜けよう!神戸市は5月31日(土)、市立森林植物園(神戸市北区)にマウンテンバイク専用コースを開設する。市民や観光客が楽しめる新たなレジャーの提案とともに森林保全にもつなげていきたいねらいで、コースの利用は無料(要別途入園料)。同日はオープニングセレモニーが行われ、初心者向け体験会なども開かれる。
コース開設は、神戸市が進めてきた、多くの人に登山に親しんでもらおうとの取り組み「神戸登山プロジェクト」の一環。市はこれまで同プロジェクトとして、▽JR新神戸駅に登山支援拠点を設置▽登山客にトイレを貸すなどする「登山サポート店」の募集▽登山道、案内板の整備▽山道沿いの老朽家屋の撤去などを行ってきた。あわせて六甲山系で市立自然の家のリニューアルなどの整備も実施。今回、新たなアクティビティとしてマウンテンバイクコースを設置した。

コースは森林植物園の「学習の森」内にあり、名称は「Mountain Bike Forest KOBE(マウンテンバイク フォレストコウベ)~学習の森トレイル~」(愛称「モビコ」)。31日に開業するのは初級コース(425メートル)で、当面はマウンテンバイクを持ち込む人が対象。今秋からは現地でマウンテンバイクのレンタルを開始する。
2026年春ごろに中級コース(約700メートル)、2027年には上級コース(約1キロ)と練習場もオープンする予定で、最終的に全コース総計で約2キロ程度のルートが整う。コース付近には、山の地形を生かしたジャンプ台なども設ける。
今回の計画は、神戸と同じく港町で山が近い都市、バンクーバー(カナダ)のマウンテンバイクコースをモデルにした。バンクーバーでは、マウンテンバイク利用者らがコースの整備や周辺の木々の手入れも行っているという。「モビコ」は神戸市公園緑化協会がNPO法人「神戸エリアマウンテンバイク協会」に運営などを委託している。
久元喜造・神戸市長は「マウンテンバイクは地球環境にも優しいレジャー。コース開設を通じて、現在、うっそうとしている神戸の森を光が地表まで届く明るい姿に再生したい」とし、「マウンテンバイクの普及は市民の健康維持やインバウンドの集客にもつながる」と期待を込めた。



