大阪・関西万博のシンボルで、世界最大の木造建築物「大屋根リング」(1周約2キロ)の閉幕後の活用について、国と大阪府、大阪市、経済界の代表者らが3日、大阪市内で会合を開き、北東側の約200メートルの部分、または南側(海側)・ウォータープラザ付近の約350メートルの部分を残す2つの案を確認した。

6月23日に開催予定の日本国際博覧会協会の理事会で決定する見込み。

リングの北東側約200メートルを残す場合、民間事業者には人が上がれる状態で活用するよう求める。費用は事業者が負担する。この案に応じる事業者がいない場合、大阪府・市はリング南側の約350メートルをいったん10年ほど保存し、屋根に上がれるようにする。

吉村洋文・大阪府知事(博覧会協会副会 長)は当初、南側約600メートルを現状に近い形で残す案を示していたが、維持管理費に10年で17億円と、高いコストがネックになるため縮小した。

木造建築としては世界最大の大屋根リングは、約350億円の建設費を投じて、2023年6月末に着工、2025年2月に完成した。






