夏が近づくとラジオ各局で流れてくる、蚊取り線香でおなじみのKINCHOのCM。ついつい耳を傾けてしまうCMには、いったいどんな秘密があるのでしょうか? このたび、CM制作関係者がラジオ番組に出演。ラジオCMの制作秘話を語りました。
今回、裏話を明かしてくれたのは、KINCHO(大日本除虫菊株式会社)宣伝部の小林裕一さんです。

毎年話題になるKINCHOのラジオCMですが、小林さんの話によると、今年のテーマは『思春期スケッチ』。CMでは、反抗期の息子と母親のやりとりが繰り広げられます。
ラジオCM作りで心がけているのは、“自分事”に置きかえて共感してもらえる内容にすること。今回のテーマも、「思春期のなんともいえない居心地の悪い親とのやりとりは、かつて多くの人が経験したであろう」との観点から決定したそうです。
「『思春期スケッチ』というテーマで4つのCMがあり、なかでも“壁の穴篇”に関しては、私の家の壁にも娘が開けた穴があるんです。(彼女は)もう大人になっちゃいましたけど、戒めとしてそのままにしているんです。きっと我が家だけでなく、家に穴があるという家庭は多いと思うんですよね」(小林さん)
壁に穴を開けられた親の立場、開けてしまった子どもの立場。どちらであっても経験したことがある人は、このCMを聴くことで当時のできごとを思い起こすのではないでしょうか。
今年はほかのシリーズとして、『気遣いムエンダー』というテーマで、大切な人が来る前の気づかいのやり取りを描いたCMが新たに公開されました。
KINCHOは、放送界最高の栄誉であるギャラクシー賞のラジオCM部門を何度も受賞しています。しかし、小林さんは、「毎年CMが流れるまではおもしろいと思ってもらえるのかドキドキしている」と胸中を明かしました。
自身もラジオ好きの小林さん。「好きなラジオ番組を聴いているその間に、KINCHOのCMを楽しんでもらえたらうれしい」と話しました。
※ラジオ関西『Clip月曜日』より






