上方落語の定席「神戸新開地・喜楽館」(神戸市兵庫区)が開館から7周年を迎えた11日、同館前で記念セレモニーが開かれた。名誉館長の桂文枝さんや久元喜造・神戸市長らが駆け付け、地元の人々が集まる中、にぎやかに鏡開きが行われた。
喜楽館は文枝さんが上方落語協会会長だったころ、「神戸辺りにも上方落語の定席を」と話したのをきっかけに計画が進み、2018年7月11日、「天満天神繁昌亭」(大阪市北区)に続く上方落語の常設寄席としてオープンした。

記念セレモニーに参加した久元市長は、「文枝師匠が当時の井戸敏三知事に提案し、井戸知事から私に相談があり、『兵庫県と神戸市とで一緒に応援しましょう』ということになった。開館できたのは地元の皆さんの熱意のおかげ」と振り返り、「7周年を1つの区切りとして、みんなで盛り上げていきたい」と集まった人々に呼び掛けた。
文枝さんは、「ここをまっすぐ行ったところにあったおすし屋さんのご主人」に「昔は『東の浅草、西の新開地』と言われて栄えた。チャップリンが来たこともあって、映画館もたくさんあった」と教えてもらったと回想。「市と県に頑張ってもらって、神戸らしくおしゃれな建物を作ってもらった」と謝意を示しつつ、「お客の入りが悪かったりするのはわれわれの責任。先ほどもみんなに発破をかけた。これからもよろしくお願いします」と意欲的に語った。


同館では13日(日)まで7周年を記念した特別公演を開催している。問い合わせは神戸新開地・喜楽館078-335-7088。





